マヨネーズでおなじみのキユーピー 日本の卵生産量の1割を1社で使用

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「マヨラー」という単語さえ存在するほど人々に愛される調味料がマヨネーズ。サラダ、タマゴサンド、お好み焼きなど、色々な食べ物で大活躍するマヨネーズはどのように作られているのだろうか? 「調味料」を特集のテーマに取り上げた雑誌『ケトル』が、「オープンキッチン」をテーマに1961年から工場見学を行っているキユーピーの五霞工場(茨城県)を訪れた。

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マヨネーズ完成までの工程は、大まかにいうと

(1)卵を割り
(2)卵黄に酢と油を混ぜ
(3)酸素を入れずに充填

の3工程。(1)に関していえば、キユーピーでは卵を自社の工場で割卵しており、1分間に600個を処理できる独自開発の割卵機を使用している。それをオペレーターがひとつずつチェックして作業を進め、高速で割られた卵は、卵黄のみがマヨネーズの工程へ。キユーピーの工場から出る卵の殻は年間およそ2万5000トンにも及ぶが、卵黄はマヨネーズに、卵白は菓子・かまぼこ、ハムに、殻はカルシウム強化食品に、卵殻膜は化粧品やうま味調味料にと、まったく無駄にすることなく使われている。

次に、今回の工場見学で唯一見学ができない工程が(2)だ。マヨネーズの主原料である酢と油は、そのままでは混ざり合うことはないが、卵黄に含まれる”レシチン”の乳化作用が、酢と油を一体化させる。特殊なミキサーで油の粒子を細かくすることで、マヨネーズの粘度が高まりまろやかな仕上がりになるが、この工程はキユーピーの極秘事項だ。

そして、酸化を防ぐために酸素を入れずにマヨネーズを容器に充填し、ビニールの外袋で包装して箱詰めすればマヨネーズは完成となる。”マヨネーズの基本”として絶大な支持を得ている「キユーピーマヨネーズ」は宇宙食にも認定されており、50gのチューブタイプのものが宇宙空間にも持ち込まれている。

この工場では現在1分間に240本のマヨネーズを製造しており、これは500gのマヨネーズで換算すると、1日に約20万本を製造している計算になる。キユーピーが扱う卵の量は、日本の年間生産量の10分の1にも上り、卵の数に換算すれば42億個、ひとつずつ並べたら地球6周分(25万km)にもなるという

なお、キユーピーの工場見学は完全予約制で、事前の申し込みが必要。全国5工場で年間8万人が見学しているそうだ。

◆ケトル VOL.07(6月15日発売/太田出版)

【関連リンク】
ケトル VOL.07
見学のご案内-キユーピー

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。