10月14日発売の雑誌『ケトル』は、特集のテーマとして「雑誌」をピックアップ。BRUTUS、an・an、VERY、JT時刻表、ムー、nicola、週刊ヤングジャンプ、Pen、スタジオ・ボイス、rockin’on……ありとあらゆるジャンルの雑誌にまつわる情報を取り上げている。今回紹介するのは、「創刊号」について。編集長の力も入る創刊号には、様々な逸話が存在します。
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創刊号にはビッグネームに寄稿文をお願いするのが常套手段。『an・an』の創刊号には、三島由紀夫が寄稿しており、「女の色気と男の色気」について語っている。その内容は、「色気とはその国の文化と歴史の積み重ねで形づくられるものである」という文化と色気の関係を語ったもの。このほか、俳優のアラン・ドロンや建築家の黒川紀章なども創刊号に寄稿している。
1993年創刊のパソコン誌『Mac Fan』の創刊号で、なぜか表紙に登場したのは女子プロレスラーのアジャ・コング。読者からは「なぜ、記念すべき創刊号にアジャ・コングが!?」との驚きの声が絶えなかったそうだが、彼女は創刊準備号でも表紙を飾っており、スタート時から読者に驚きを与えている。
表紙の有名人が軒並みレモンを持つことで知られる『週刊ザテレビジョン』(82年創刊)では、女優の薬師丸ひろ子が創刊号の表紙を飾っており、彼女の手にはしっかりとレモンが握られている。その後「レモンなし時代」もあるものの、86年の荻野目洋子の号からレモンが復活。ちなみにこのレモンは、「週刊誌らしいフレッシュさ」と「オリジナル写真であることの証明」から始まっており、86年の“レモン復活”以降、唯一レモンを持たなかったのは、長渕剛だけなのだそうだ。
(文中敬称略)
◆ケトル VOL.09(10月14日発売/太田出版)
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