『クラ☆クラ』脚本家 「ガード下でくだをまくサラリーマンを描きたかった」

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今年7月から放送されているアニメ『Classroom☆Crisis』が、アニメファンの間で賛否両論を呼んでいる。これは学園アニメなのか、美少女アニメなのか、SFアニメなのか? 現在発売中の『クイック・ジャパン』vol.121で、シリーズ構成と脚本を担当する丸戸史明さんはこのように語っている。

「最初は僕が今回の元となるアイディアを提出したんです。たぶん僕が今まで発表した作品から見ても、全然違うものだったので、プロデューサーのみなさんは思いもよらなかったでしょうね。ぶっちゃけていうと、これまでのアニメであまり描かれていない作品を作ってみたいと思ったんです」

作品は、近未来の火星に作られた「第4東京都」を舞台に、高校生テストパイロットやエンジニアたちが繰り広げる青春グラフィティ。ところが丸戸さんは、「この作品を思いついた最初のヒントは『政権交代があったこと』」と語っており、舞台はSF的でも、人間ドラマはサラリーマンもののようだ。

「昭和の話です。なんといっても第3話で新橋のガード下が出てきますからね。『ネオ新橋』って地名になっていますけど。火星が舞台だから『ネオ新橋、ネオ新宿、ネオ新大久保』……なんでも『ネオ』をつければいいのかって話ですけど(笑)。新橋のガード下でくだをまいているサラリーマンを描きたかったんです」

このように、既成概念にとらわれない『Classroom☆Crisis』について、丸戸さんは、「火星が舞台だったり、学校が出てきたり、生徒の女の子がいっぱいいたりしていますが、中身は山崎豊子さんの作品と池井戸潤さんの作品みたいなものです」と説明。放送枠としては、TBS系列のアニメ枠「アニメイズム」で放送されている同作だが、丸戸さんは、

「個人的にはサラリーマンの人たちに見てほしいんです。きっと何かを感じてもらえるはずなんで」

と語っている。

◆『クイック・ジャパン』vol.121(2015年8月12日発売/太田出版)

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『クイック・ジャパン』vol.121

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。