エンタメの新ジャンル「2.5次元」 起源となったあの大ヒット作

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2015年末、日本のアニメの歴史の中でも異例の出来事がありました。アニメ『ラブライブ!』に登場するユニットを演じた女性声優9人組のグループ「μ’s(ミューズ)」が紅白歌合戦に出場したのです。アニメの「μ’s」を応援することが、現実の声優グループとしての「μ’s」の人気を上げることにもつながり、3次元でも2次元でもない「2.5次元」というエンターテインメントを成立させたのです。

アニメのキャラクターを現実の声優や俳優が演じる2.5次元というエンターテインメントは『ラブライブ!』が初めてではなく、舞台やミュージカル、ライブといったステージものを中心にコアなファンを集めていました。『ラブライブ!』の功績は、紅白出場によってアニメや漫画のファンでない人たちにも2.5次元の盛り上がりを広めた所にあります。では、2.5次元にはどんな歴史があるのでしょう?

起源とされているのは宝塚歌劇です。1974年に上演された舞台『ベルサイユのばら』が、いわゆる2次元の漫画・アニメを原作にした初めての2.5次元エンターテインメントだといわれています。宝塚歌劇はこのとき、単に物語の原作として漫画を採用しただけでなく、実際に演じるタカラジェンヌたちが、「ベルばら」の登場人物に髪型や衣装を似せるなど、3次元の側が、2次元のキャラクターのイメージとシンクロしていくように舞台を作りあげていきました。

その後も、2次元を原作にしたさまざまな舞台やミュージカルが定期的に上演されてきました。『聖闘士星矢』『美少女戦士セーラームーン』などのほか、ゲームの世界を舞台化した『サクラ大戦歌謡ショウ』といった作品も人気を博しました。

◆ケトル VOL.35(2017年2月14日発売)

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。