国民的ドラマ『北の国から』は、1981年から2002年まで、実に20年以上にわたる壮大なスケールで物語が展開しましたが、初期で印象的なのがキタキツネ。「ルールルルルル、ルールルルルル」と、螢(中嶋朋子)が森に向かってキタキツネを呼ぶ声が耳に残ります。
キタキツネは北海道の全域に広く生育しており、本州に生息するホンドギツネよりも少しカラダが大きいのが特徴。そして、特に冬場はきれいな毛並みがふわふわとしていて、螢でなくとも思わず触りたくなります。
ドラマでは「ルールルルルル」と呼びかけることで野生のキタキツネが寄って来ますが、これは撮影のために特別に餌付けされたキタキツネであり、本来は警戒心が強く、人間に近寄ってくることが珍しい動物。一方、観光客が増えるにつれてキタキツネも人間に慣れてきたことから、最近では向こうから餌をおねだりに来ることもあります。
動物園のキタキツネに「ルールルルルル」と呼びかけて近寄ってくることがあるのは、基本的にはこれと同じです。キタキツネは北国の動物なので、基本的には東北地方や北海道の動物園で会うことができます。
ただ、いくら人間に慣れたキタキツネとはいえ、勝手に触ったり、餌をあげたりするのは絶対NG。特に野生のキタキツネは「エキノコックス」という寄生虫に感染している可能性が高く、しかも人に感染する危険性も指摘されています。キタキツネに限らず、野生動物にはむやみに触らないことが鉄則です。
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