「なんかつまらない」への処方箋 「没頭というモードを手に入れる」技術

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たとえどんなに辛い環境に置かれても、夢中になれるものがあれば幸せを感じられるのが人間という生き物。しかし、そこまで没頭できるものをどうやって見つければ良いのか? ニッポン放送アナウンサーの吉田尚記がツイキャスやニコニコ生放送で話した内容をまとめた『没頭力 「なんかつまらない」を解決する技術』(太田出版)では、「没頭というモード」という考え方について解説している。同書より紹介しよう。

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〈夢中になれるもの、見つからないんだよ〉〈没頭できるものをどうやって見つければいいんだろう〉。なるほど、そこって微妙なところですよね。没頭できる「もの」っていうところ。〈ものじゃなくてコトに夢中になりたい〉〈夢中になっている自分を見つける〉。そう、そういうこと。もっと正しく言うならば、「没頭できる対象を見つけろ」ではなくて、最終的な目標はこっちだと思うんです。「没頭というモードを手に入れる」。

モードになれば、対象は何だっていいんです。スポーツでもいいし、料理でもいいし、プラモデルの組み立てでも、それこそ半田付けでもいいんだけど、何かに2万回、没頭できればいい。(生涯で2万本の映画を見た)淀川(長治)さんみたいに没頭できる対象が明確で、数も多いのなら、それを2万個見つければいいし、そうでなければ、何かに没頭している状態を2万回繰り返せばいいんじゃないかな。要は没頭というモードに2万回入れればいいんだと思います。趣味はひとつである必要がないのと同じですよね。

〈仕事と趣味は別々にすればいいのかな〉っていう方がいらっしゃいますが、100個とか200個くらい好きなことがあったら、そのうちのどれかは仕事になると思うんですよね。没頭できるというのは、やっぱり好きなこと。そして没頭している人には勝てないんですよ。

僕は語学がそんなに好きではないからあまり得意ではないんだけど、本当に英語が好きな人って、めちゃくちゃ勉強するから、そういう人には絶対に勝てない。最難関の試験に合格する人のほとんどは、「試験はゲームだ」って言うんですよね。勉強そのものが楽しくてやっているの。反対に東大に入ることが目的になると、勉強は「意味」になってしまう。行為に意味を求めている人は、行為自体が楽しくてやっている人には、絶対に勝てないんです。

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同書によれば、予防医学で「幸せ」とは、「ワクワクして目が覚めて、夜満ち足りて眠る」と、定義されているという。夢中になれるものを見つけられればそれに越したことはないが、夢中になっている自分を見つけられるようになれば、幸せはもう目の前にあるようだ。

【関連リンク】
吉田尚記『没頭力 「なんかつまらない」を解決する技術』特設サイト
吉田尚記著『没頭力 「なんかつまらない」を解決する技術』-太田出版

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。

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