小松左京という壮大な宇宙に挑む『小松左京展―D計画―』 世田谷文学館にて

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10月12日(土)より、東京・世田谷区の「世田谷文学館」にて、壮大なスケールのSF作品を数多く残した作家・小松左京の展覧会『小松左京展―D計画―』が開催される。

『復活の日』『果しなき流れの果に』『日本沈没』『首都消失』など、数々の名作で知られる小松左京(1931~2011)。この展覧会は、徹底した取材や調査、膨大な知識と想像力によって、エンターテイメント性に溢れた作品を世に送り出した小松左京の世界に迫るものだ。

タイトルの「D計画」とは、『日本沈没』の作中で遂行されるプロジェクト名。「D」はディザスター(disaster=災害)を表しており、人類と宇宙の関係性を追求し、自然災害や人類が引き起こす戦争など大いなる災いへの危惧を訴え続けた壮大な小松左京の文学こそが「D計画」だった──という意味が込められている。

会場では、作家・小松左京が生まれるまでを、貴重な資料とともにたどるほか、累計470万部を売り上げた『日本沈没』を再読し、その魅力を再確認。さらに1970年に開催された大阪万博のテーマ館サブ・プロデューサーとして尽力した活躍ぶりを、初公開の資料を交えて紹介する。

『小松左京展―D計画―』は、2019年10月12日(土)~12月22日(日)まで、世田谷文学館(世田谷区南烏山1-10-10 京王線「芦花公園駅」徒歩5分)にて開催。開館時間は10:00~18:00。休館日は月曜(10月14日、11月4日は開館。翌日休館)。観覧料は一般800円。

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世田谷文学館

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。