容赦ない毒舌が武器の鬼越トマホークが明かす「全カットになったネタ」

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吉田豪と掟ポルシェによる雑誌『CONTINUE』(太田出版)の人気コーナー「電池以下」に、吉本の若手お笑いコンビ「鬼越トマホーク」の金ちゃんと坂井良多が登場。毒舌で知られる2人が、吉田&掟とリモートで語り合った。

鬼越トマホークといえば、強烈なインパクトを残したのが昨年放送の『27時間テレビ』(フジテレビ)。同番組で、自分たちの見せ場を邪魔した爆笑問題の太田光の首を押さえつける“暴挙”に出た彼らは、その後、爆笑問題のラジオ番組『爆笑問題カーボーイ』(TBSラジオ)にゲストで呼ばれたが、禍根はいまだに残っているようだ。『CONTINUE Vol.65』(2020年5月25日発売)で、こう語っている。

金ちゃん 「僕、番組の中で『爆笑問題のファンです』って言ってたんですけど、あれはやりやすくするための嘘です。『ファンです』って言っておけば変なこと言われても怒れないじゃないですか。だから一応リスペクトを表しながら悪口を言うっていう」

吉田 「『好きだからこそ言えることなんですよ』みたいな空気を作るためだけの言い訳」

金ちゃん 「そうですそうです。『太田さんの毒舌とかあこがれてました』みたいなこと言っとけば、向こうも自分と同じことやられても怒れないじゃないですか。だから向こうがそれにまんまと引っかかったって形です(笑)」

坂井 「正直、俺らホントに尊敬してる人の前に行ったら力なんか発揮できないよな?」

金ちゃん 「ガチガチで終わっちゃいます。でも、それを最初にかましといたからでしょうけど、すげえ爆問さんが優しかったですね」

一応、“さん付け”はしているものの、言っていることはメチャクチャな鬼越トマホークの2人。彼らは「罵倒」が持ち味だが、中にはシャレにならない展開になったこともあったという。

金ちゃん 「坂井が●●●●くんに言ったヤツがヤバかったです」

坂井 「……ちょっと待て。なんでいま●●くんの話しなきゃいけないんだよ。おまえもガチで友近さんに説教された話あるじゃん!」

金ちゃん 「笑えないっす。その話はやめろ! 全カットになったじゃん、●●くんのヤツ」

吉田 「……何があったんですか?」

金ちゃん 「でも変な話、スキャンダルが出てからみんな彼の演技がどうのこうのって悪口を言い出したじゃないですか。そうじゃなくて僕たちはあれが出る前から言ってたんですよ」

坂井 「それよりもずっと前に、『おまえの演技、棒読みだぞ』って言ったんですよね」

金ちゃん 「『正直、どんな役やっても一緒なんでもうちょっと演技力を磨いたほうがいいと思います』みたいに言って。その場はけっこうウケたんですけど、後藤(輝基、フットボールアワー)さんとかがマジでヤバい顔になってて」

それでも芸人や作家、関係者からの評価は高く、ポジションは確実に上がっている彼ら。ある程度仕事が増えるとやりづらくなる部分もあるだろうが、そこで目標となるのが同じく毒舌でのし上がった“あの人”だ。

金ちゃん 「僕らみたいな立ち位置で上の人に噛みつくのがおもしろいんで、僕ら自体の地位が上がってきちゃうとやりづらくなるし」

吉田 「パワハラ感が出ちゃいますからね」

金ちゃん 「そう、あんなもんパワハラじゃないですか。偉いヤツが偉いこと言ってもしゃあないんで、そこは気をつけたいですよね」

坂井 「有吉(弘行)さんが天才的にそこシフトチェンジしましたもんね。最初は破滅型の毒舌だったじゃないですか。でも有吉さんはいまの地位を得たら、絶妙なタイミングで敬語で失礼なことを言うとか、そういう感じになって」

吉田 「踏み込んだことはラジオで言って」

坂井 「で、若手芸人には基本優しいですから。自分がやられて嫌だったことはやらないんで、あの人が現代のトップ取ってると思いますけどね、そこがいいバランスというか」

こうなると鬼越トマホークと有吉との絡みが見てみたくなるが、彼らの勢いを考えると、それも遠い日ではなさそう。近年では尖った芸人は淘汰される傾向にあるが、売れっ子芸人をも唸らせる腕の持ち主だけに、その名前が広く知られるのは時間の問題のようだ。

【関連リンク】
CONTINUE Vol.65

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。

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