これまでに『忍たま乱太郎』の田村三木ヱ門、『テニスの王子様』の財前光、『NARUTO』のうちはサスケなど、多くの漫画ファンに愛されるキャラクターを演じてきた佐藤流司が、現在ミュージカル『刀剣乱舞』の舞台に立っている。漫画やアニメを舞台化した2.5次元の作品への出演が多い佐藤だが、オリジナルの役柄を演じる場合とは、どのような違いがあるのだろか。現在発売中の『クイック・ジャパン』vol.128で、佐藤はこう語っている。
「3次元は、ここぞとばかりに自分の引き出しを披露する場所だと思ってます。逆に2.5次元の役を演じる場合は、隅から隅まで参考になるものは見て、不要なものは切り捨てて、なるべく自分というテイストが入らないように作ろうとします。役者ってみんな我が強くて、自分のテイストを入れちゃう人が多いんですけど、それってどうなんだろうって。それだったら2.5次元である必要はないんじゃないかなって」
もともとは2.5次元というジャンルがあることさえ知らなかったものの、「生でお客さんの反応を感じるうちに、どんどん好きになっていきました」と語る佐藤。『忍たま乱太郎』では、声優の声質から声の高さまで真似たというプロ意識の高い佐藤だが、なぜここまで2.5次元の舞台で必要とされているのか?
「……何でですかね。さっきも話したように我が強い役者がすごく多いと思います。2.5次元の役を演じるときに、『俺が演じるんだから、俺らしさがないとダメだろう』っていう考え方の役者が9割超えてると思うんですよ。逆に、俺の場合は頑なに自分のテイストを出さないように作っているので、同じ舞台に立つ人同士でも争う場所が違うというか」
かつては、漫画とのギャップからネットで叩かれたこともあったものの、今では「2.5次元をやっている以上は、そこでトップを狙いたい」と語る佐藤。年々動員数が増える2.5次元について、
「なんとなく苦手だと思っている人でも、舞台を観てもらえれば絶対に好きにさせる自信はあります。一度劇場に足を運んで欲しいです」
と、語っている。
◆『クイック・ジャパン』vol.128(2016年10月24日発売/太田出版)
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