落書きアーティストがドキュメンタリー映画を製作

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グラフィティ・アーティスト、Banksy(バンクシー)が初めて監督を務めた映画「Exit Through the Gift Shop」が先月よりアメリカで公開され、話題となっている。

グラフィティ・アーティストとは、スプレーなどを用いて、壁や建物に無許可で落書き(グラフィティ)を描く人のこと。Banksyは、ロンドンを中心に活動する覆面アーティストで、MoMA(ニューヨーク近代美術館)やテート・ブリテンといった世界的な美術館に自分の作品を紛れ込ませたゲリラ的展示や、イスラエルの治安部隊に発砲されつつ描いたというパレスチナの壁画などで物議を醸してきた。過去には、彼の作品が数千万円で落札されたこともある。

こうした、既存のアートや社会に対する彼の皮肉は、映画のタイトルにも生きている。「Exit Through the Gift Shop」とは、美術館の出口にある、商売熱心なアート・ショップを揶揄したものだという。本作は、ティエリー・グエッタという素人のフランス人男性をBanksyがプロデュースし、グラフィティ・アーティスト「Mr. Brainwash」(brainwash=洗脳)として実際に売り出した顛末を追ったドキュメンタリーとなっている。

サンダンス映画祭、ベルリン映画祭でも話題をさらった本作品、残念ながら、現時点では日本での上映は未定。公式サイトの”NOW SCREENING IN”リストに、JAPANと表示される日を待ちたい。

※このページの画像はスクリーンショットです

【関連リンク】
・「Exit Through the Gift Shop」公式サイト(英語)
http://www.banksyfilm.com/
・バンクシーーWikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%BC
・ついに姿を表したBanksy―Time Out Tokyo

※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。