12月10日(土)より、東京・府中の「府中市美術館」にて、美術評論家、漫画評論家の石子順造の足跡をたどる展覧会『石子順造的世界 美術発・マンガ経由・キッチュ行』が開催される。
石子順造(1928~77)は、美術評論を主軸としつつも、いわゆる「美術」を超えてマンガや演劇、芸能、さらには”ガラクタ”の類いにまで評論の対象を広げた評論家。『マンガ芸術論』『戦後マンガ史ノート』『表現における近代の呪縛』『ガラクタ百科』などを記した彼は、美術の世界で「まがいもの」「通俗物」などと訳される「キッチュ」に注目し続けた。
同展では、65年に美術評論家としてデビューした石子が68年に手がけた「トリックス・アンド・ヴィジョン展」の一部再現をはじめ、石子が注目した漫画家・つげ義春、白土三平、水木しげる、林静一らを紹介。美術館としては例外的に一人の評論家を取り上げ、その視点を紹介する展覧会となっており、会場では伝説の作品、つげ義春の「ねじ式」原画全一話分も初公開される。
『石子順造的世界 美術発・マンガ経由・キッチュ行』は、12月10日(土)~2012年2月26日(日)まで府中市美術館(府中市浅間町1-3 都立府中の森公園内)にて開催。開館時間は10:00~17:00、休館日は月曜(1月9日は開館)、12月29日~1月3日、1月10日。
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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。