「ロケット鉛筆」というものをご存知だろうか? ロケット鉛筆とは、「プラスチックのソケットに芯がはめ込まれていて芯を削る必要がなく、芯が丸くなったらソケットを外してペンのお尻から入れると新しい芯が出てくる」という鉛筆のこと。
現在30代後半~40代の人なら一度は手にしたことがあるだろうあのロケット鉛筆は、いまだに手に入れることができるのだろうか? 「文房具」を特集した雑誌『ケトル』(10月15日発売)が、ロケット鉛筆を探す旅に出た。
ロケット鉛筆が誕生したのは1966年のこと。台湾のHong Liさんが開発し、同年に台湾の文具メーカー・Bensia社が世界特許を取得したロケット鉛筆は、その見た目の通り、芯の形がロケット弾に似ていること、全体の姿もロケットに似ていることから名付けられた。
そして、「芯がロケット式に次々と出てくるのが面白い」と、子どもたちの人気を集めたロケット鉛筆を、当時から今も販売し続けているのが、ファンシー文具を中心に扱うメーカー「レモン株式会社」。開発部の担当者は
「当時、子ども以外では、女性看護士からも重宝されていたという話を聞いたことがあります。おそらく、多忙な職業柄、鉛筆を削る時間も惜しかったのではないでしょうか」
と、当時のエピソードを教えてくれた。
さらに、子ども向けキャラクター文具を販売する「MACスタイル株式会社」では、02年の新ブランド立ち上げの際、子どもに喜ばれる商品の1つとしてロケット鉛筆を採用したものの、2年前に製造中止になっていたことも判明。というわけで、編集部が現状、存在を確認できたのは、前述のレモン株式会社のロケット鉛筆3本セットと、カラー芯タイプを含む5本セットの2種類だった。
◆ケトル VOL.03(10月15日発売/太田出版)
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