監督自身もジャンル特定不可能 究極の問題作『私が、生きる肌』

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 スペインが生んだ奇才、ペドロ・アルモドバル監督の新作『私が、生きる肌』が5月26日(土)から公開される。

 天才的な形成外科医ロベルは、画期的な人工皮膚の開発に没頭していた。彼が夢見るのは、かつて非業の死を遂げた最愛の妻を救えるはずだった”完璧な肌”を創造すること。あらゆる良心の呵責を失ったロベルは、監禁した”ある人物”を実験台にして開発中の人工皮膚を移植し、今は亡き妻そっくりの美女を創り上げていくのだった・・・。

 本作はアルモドバル監督の『セクシリア』でデビューし、スペインを代表する国際的スターへとのぼりつめたアントニオ・バンデラスが22年ぶりにタッグを組んだことでも話題に。ポーカーフェイスの裏側に、愛に狂わされ激しく燃えたぎる感情が、観る者に緊迫感を与える。

 監督自身も「この映画がどのジャンルに属するのか、私にはわからない」という本作。初期作品で目立った倒錯的なエロス&バイオレンス、先鋭的なファッション感覚を蘇らせながらも、『ライブ・フレッシュ』以降の熟成した語り口を融合。かつて誰も観たことのない究極の問題作とも謳われる”愛の物語”は、数奇な全貌を見届けた観客に全ての答えを委ねる。

 映画『私が、生きる肌』は、5月26日よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマライズほか順次全国公開。

『私が、生きる肌』
5月26日(土)TOHOシネマズシャンテ、シネマライズ他全国ロードショー
配給:ブロードメディア・スタジオ
http://www.theskinilivein-movie.jp/
Photo by José Haro   El Deseo

【関連リンク】
映画『私が、生きる肌』公式サイト(音が出ます)

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。