この約2年間、日本国内での音楽活動を休止して、フランスのパリを拠点に活動していた女性シンガー・MEGが、今年4月『LA JAPONAISE』をリリースした。音楽界とファッション界を股にかけて活躍する彼女。そもそも、なぜ”フランス”だったのか?
「きっかけは、09年にJAPAN EXPO(マンガ、アニメ、ゲーム、音楽など、日本のポップカルチャーの博覧会)に出演したことなんです。この現場感おもしろいなと気になって、ちょうどその頃リリース続きでタイトな日々を送っていたので、いつか時間を作ってフランスにはじっくり行きたいって思ってて」
最近では、政府が”クールジャパン”というキャッチフレーズのもと、文化の輸出にも積極的だ。フランスは、世界中でもとりわけ日本の”オタク文化”に理解がある国だが、実際にフランスで生活し、そうしたイベントにも足を運んでいた彼女の目には、そういった活動はどう映っていたのだろう?
「クールジャパンという言葉をむしろ、あとから知ったんで、いまだにどれがそれなのかよくわかってないんですけど……(笑)。日本で『フランスでは今、日本のこういうものが人気です』って言われてるものって、やっぱり実態とは違ってて。そういうものは、大体そこで得をしている大人がいるんだなって(笑)」
「だから、最近はちっちゃいイベントのほうがファンの熱も高くて、個人ブースも多いから見てて面白い」と、現地事情を説明するMEG。そうしたイベントに足を運んだ時は、彼女も普通のお客さんとして1日中遊び、ファッションの方で呼ばれた時には、ロリータや森ガールなどの日本の流行について話をしたりしていたそうだ。
◆『クイック・ジャパン』vol.102(6月12日発売/太田出版)
【関連リンク】
・『クイック・ジャパン』vol.102
【関連記事】
・須藤元気「いまの日本の強みって『サブカル』でしょ?」
・人気爆発のももクロ「SMAPや嵐みたいなグループになりたい」
・南国ロケでキャンプファイヤーした阿部サダヲ 歌まで歌い激しく後悔
・美術館で旅行気分 旅がテーマの有名作品ばかり集めた絵画展