『THE MANZAI』で披露した「パスタ巻いてる?」で、ブレイクのきっかけをつかんだHi-Hiは、かつて冷酷なリストラを受けた結成19年のアラフォーコンビ。ブレイクを果たすに至るまでに、彼らはどんなお笑い人生を歩んできたのだろうか? 現在発売中の『クイック・ジャパン』vol.106で、2人はこう語っている。
上田 「芸人を始めたのは1994年。ナインティナインさんに会ってみたいという、それだけの軽いノリでした。コンビを組むのは、まあ誰でもよかったんですけど。僕と同じくブラブラしてた岩崎を誘って、よしもとに入りました」
岩崎 「本当に何も考えてなかったですよ、あの頃は」
しかし、「つまらないコンビがリストラされる」という過酷なイベントで、見事によしもとをクビになり、3年間お笑いを辞めて、音楽をやったりしていた彼ら。「やりきれなかった思いがずっと消えなくて」(上田)あらためてケイダッシュに入ったものの、そこからまた10年ぐらい、前説と事務所ライブ以外ほとんど仕事がなかった彼らだが、ブレイクのきっかけは?
上田 「お笑いは、ちゃんとネタをつくりこむべきだ! と変にこだわってたんですね。おれら学生時代からちゃんとしてないのに(笑)。真面目で評価されてこなかった人間が、ちゃんとやってうまくいくわけがない。それで合コンで使いまくってた『パスタ巻いてる?』とかフリートーク風のフレーズを入れた漫才をつくったら、びっくりするぐらいウケるようになりました」
そして、『THE MANZAI 2011』で決勝にまで進み、翌年大会でも認定漫才師に選ばれ、ワイルドカード決定戦進出を果たしたHi-Hi。そんな彼らに、夢を諦めるかどうか迷っている若者にメッセージを求めると、
上田 「これを越えられなかったら諦めようっていう納得できるラインを自分で設定すること」
岩崎 「『あのとき、あっちを選んでおけばよかった』という後悔はずっと残るから、夢を大切にしたいなら、とことん正直に!」
と述べ、上田は「金がないから夢を追えなくなったなんて、言い訳ですよ。おれらも全然なかったから。一昨年ぐらいまで年収19万だったんですよ。いまの日本では餓死するほうが難しい。金は何とかなる!」と力強いメッセージを送っている。
◆『クイック・ジャパン』vol.106(2013年2月12日発売/太田出版)
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