2010年に札幌で結成された「爆弾ジョニー」のメジャーデビューアルバム『はじめての爆弾ジョニー』が今年4月にリリースされた。冒頭の曲『なあ~んにも』では「CDが売れない時代か/この御時世/ロック・バンドは通用しないのか」と叫んだ彼らだが、それは本音なのだろうか? 現在発売中の『クイック・ジャパン』vol.114で、メンバーはこのように語っている。
りょーめー(ボーカル/ギター) 「まぁ、もうちょっと不便な時代に生まれたら良かったなとも思うんですけど。今って便利になり過ぎてて、見えなくてもいいものが見えたり、聴こえなくてもいいものが聴こえたりするのが面白くない」
しかし、6月にリリースされたシングル『唯一人』のカップリングである『P.P.P』などは、ディスコリヴァイヴァルを思わせる、実に今っぽい楽曲だ。この曲について、キーボードのロマンチック☆安田は、このように語っている。
安田 「りょーめーが言ってることも分かるんですけど、環境を有効に使っていきたいとも思いますけどね。“P.P.P”なんかは、ダフト・パンクを聴いて、“ディスコっぽい曲をやりたいな”ってYouTubeを徘徊している時に見つけたのがローリング・ストーンズの“ミス・ユー”で、そこからインスパイアされてる。だから、爆弾ジョニーを聴いて、“古臭いロックやってんな”と思うひともいるかもしれないけど、実はいろんな時代が混ざってるんです」
この安田の発言に、「音楽を弄んでる感じは今のオレらの歳ならではなのかもしれない」と語ったりょーめー。全員が同じ札幌出身、1993年生まれという彼らは、まだメジャーアルバムを1枚しか発表していないが、ベースの小堀ファイヤーは「この5人だったら、時代を変えられると思うんですよね」と力強く語っており、“爆弾”が爆発して日本中を揺るがす日も、そう遠くはなさそうだ。
◆『クイック・ジャパン』vol.114(2014年6月12日発売/太田出版)
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