2002年にメジャーデビューを果たし、『さくら』のメガヒットで一躍トップ歌手となった森山直太朗だが、近年はバラエティ番組でイジられたり、氣志團万博のような大きなフェスでセルフパロディを演じてみせたりと、コミカルな姿を披露する機会が増えている。このような状況を、彼自身はどのように思っているのだろうか? 『クイック・ジャパン』vol.114で、森山はこのように語っている。
「制作に関しても、ツアーに関しても、活動の基本的な流れは変わってないですけど、最近は流れに乗っていくようなお仕事にも応えられるようになってきたというか。その中で、これまであまり人前で出したことのない自分をみつけることもありますしね。
(中略)ただ、そこには関係性が重要なんです。ありがたいことに、自分の周りには、どうしたって楽しいことにしかならない人たちばかりがいてくれて。(綾小路)翔やんもそうだし、設楽(統)さんもそうだし、おぎやはぎさんもそうだし、(ピエール)瀧さんもそうだし。そういうイジり上手、活かし上手な人たちの無茶ぶりには、できるだけ食らいついていこうと思ってます(笑)」
7月に始まったテレビドラマ『若者たち』で、森山は同名主題歌を歌っている。デビュー早々にミリオンヒットを飛ばし、その後も着実に活動を続けてきた彼だが、実は、「もともと目標を持ってこの世界に入ったわけじゃなかったんですよね。自分ができることを探していて、たまたま曲作りが楽しくなって、それで路上で歌い出した」のだとか。森山は、
「僕1人でやっていたら、もしかしたら潰れていたかもしれない。変わっていくことも決して悪いこととは思いませんけど、変わらないものを失ってまで自分が変わる必要があるのか、そういうことをいちいち立ち止まって考えることができたのは、周りの人たちのおかげだったと思います」
と、感謝の弁を述べており、歌手として活動しつつも、より幅広い仕事に挑戦している現状は、周囲の支えがあってこそのもののようだ。
◆『クイック・ジャパン』vol.114(2014年6月12日発売/太田出版)
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