会社員の夢が叶うテレ東の「逆向き列車」 出演者ゼロの回もあった

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朝の通勤時、満員の上り電車に乗り込む時に、「あぁ、このまま会社以外のどこか遠くへ行ってしまいたい……」と思ったことはありませんか? そんなサラリーマンの夢を叶えてくれるのが、テレビ東京のバラエティ番組『逆向き列車』です。

この番組は、リポーターたちが朝方の駅のホームで通勤前のサラリーマンたちに、「今日は1日休みをとって、空いている逆向き列車に乗りませんか?」と声をかけ、OKであればそのままその人の行きたいところへ連れて行ってくれるというもの。一見すると魅力的な申し出ですが、事前の仕込みは一切ゼロで、その日、その場で声をかけるため、2014年4月の放送回では、撮影日が年度替わりの繁忙期ゆえ、出演者がゼロという事態になったこともありました。

しかし、いざ出演者が見つかった場合は、驚くほどの行動力を発揮します。たとえば2014年11月の放送回では、お笑いコンビ「ずん」の飯尾和樹が京急線の新馬場駅で出会った男性のお願いは、「新鮮なイカを食べること」。そこで彼の願いを叶えるべく、イカの名産地・佐賀県の呼子に向かい、ようやく漁師さんにわけてもらったイカを刺し身にして食べました。

ちなみに、この『逆向き列車』は、主婦バージョンの「一夜限りのシンデレラ」や、昼休み時の会社員に声をかけて、午後休をとって昼食を本場に食べに行く「午後休、ぜいたくランチ」などのコーナーもあります。どの回でも共通するのは、「決まりきった日常から突然抜け出すと、人はすごく良い顔をする」ということ。番組を観た人が「もし、自分ならどこに行くかな……」と妄想してしまうほどの魅力が、『逆向き列車』の人気の秘密のようです。

◆ケトル VOL.22(2014年12月12日発売)

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ケトル VOL.22

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。