「アド街ック天国」 あまりにも意外な街が年間視聴率1位獲得

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土曜夜9時に20年以上放送されている『出没!アド街ック天国』(テレビ東京系)で、ここ最近、「鮫洲」「町屋」「新小岩」など、思わず「そこで1時間放送できるの?」と驚いてしまうようなエリアが次々と特集されている。視聴率的には、観光地や人気スポットを集中的に取り上げたほうが良さそうなものだが、なぜマニアックなエリアが特集スポットに選ばれるのだろう? 同番組プロデューサーの林さんは、その秘密をこう語る。

「(視聴率を)まったく考えないわけではないですが、ニーズのことばかり気にしていたら、すぐにマンネリ化して20年も続けていられなかったと思うんです。そもそも鮫洲や新小岩の特集のニーズがどこにあるかなんて、どうやって調査したらいいんですか(笑)。でも、それは人気スポットを超える視聴率をとったりする」

実際2013年度は、「横浜中華街」「熱海」「北鎌倉」「中目黒」といったメジャースポットを押しのけ、「秩父温泉」が視聴率1位だったのだとか。最近ではこんな工夫も行われているそうだ。

「街の情報番組は、エリアを狭くしていけばいくほど情報が深くなって面白くなるんです。美味しい店ランキングといった役立つ情報も大切ですが、私たちはそのエリア自体に興味を持ってもらいたい。そのために大切なのは『そこに目をつけたのか!』というサプライズ感なんです」

その言葉通り昨年は、「田端」「東武練馬」「埼玉 羽生」「亀戸水神」「京急 花月園前」「流山」など、他の番組ではまず取り上げられることのない、とことんマニアックな街が特集スポットに。「うちの近所は来ないだろう」と思ってしまうような街が、次のアド街のテーマになる可能性は十分にありそうだ。

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。