昨年、河瀬直美監督の『2つ目の窓』で鮮烈なデビューを飾った俳優・村上虹郎の2本目の主演映画『忘れないと誓ったぼくがいた』が3月28日に公開される。今作は、村上演ずるタカシが、人々の記憶から消えてしまう少女(早見あかり)に恋をする、切なくも不思議な青春ファンタジーだが、お互いの印象はどうだったのだろう? 現在発売中の『クイック・ジャパン』vol.118で、村上はこのように語っている。
「似ているというより『一緒』なんですよ。誕生日や血液型はもちろん、性格も。すごいマイペースだけど気を遣うところがあって。(中略)2人とも普段の生活では猫タイプなんですけど、恋愛に関しては犬タイプで、自分から愛さないとやっていけない。ただ、あまりにも一緒すぎて、お互いに異性としての魅力はまったく感じないんです(笑)」
父が俳優の村上淳、母が歌手のUAという芸能一家に育った村上だが、演技経験ゼロで臨んだデビュー作からは、まだ1年も経っていない。今回、2作目の主演作に挑戦することで、演じることの難しさが少しずつ分かってきたようだ。
「『2つ目の窓』の僕は本当にあの場所に『いた』感じですよね。今回は『いる』だけじゃダメで、ちゃんと芝居をしなきゃいけない。で、自分は芝居ができないんだっていうのを痛感しました。芝居ができてないなっていうときは、自分のことばっかり見ているからで、それって逆に自分のことが見えていないんです。相手を通してこそ自分が見えると思うので」
「模索中なんです」「早く自分の立ち位置を見つけないと」と、焦りを感じさせるような発言も飛び出す村上は、「この1年間で100本は絶対に映画館で(映画を)観てますね」と、研究心も旺盛。
「でも吸収しているだけだと最近はちょっと物足りない。もっと芝居をしたい。仕事したい!っていう気持ちは常に。(中略)いろんなことをやりたいけど、映画を中心にやっていきたいという思いは、ずっとあります」
と、仕事に対する貪欲な姿勢を見せている。
◆『クイック・ジャパン』vol.118(2015年2月13日発売/太田出版)
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