宮沢賢治も魅せられたエスペラント語は医師が作った“人造語”

スポンサーリンク

新たな年度の始まりをきっかけに、新たな語学の習得を目指す人も多いはず。「ちょっと変わった言語を覚えたい」という方におすすめなのが「エスペラント語」です。エスペラント語は、1887年にポーランドのユダヤ人医師・ザメンホフが考案したもの。自然発生した各国語とは違い、意図的に作り上げられた“人造語”です。現在も世界中に愛好者がおり、日本にも学会があります。

この言語の特徴は、どの国の出身者も同じ条件で学ぶことができる“中立な言葉”であることです。そのため国や宗教を越えた交流を世界にもたらし、平和の実現に貢献できると考えられていました。

その理想に魅せられたのが、かの宮沢賢治です。彼の詩集や小説には、エスペラント由来とされる言葉の数々が使われています。有名な「イーハトーブ」も、故郷の岩手県をエスペラント風に発音したものだそうです。

そんな賢治のファンならぜひ持っておきたいのが『エスペラント小辞典』です。こちらは刊行から50年以上にもかかわらず、日本のエスペラント愛好家にとって“バイブル”であり続けています。日本エスペラント学会の専務理事を務めた三宅史平さんによって編纂された小辞典は、エスペラント語の基本がすべて収められており、エスペラント語から日本語を調べ、その逆で引くこともできる親切設計。1969年の発売から44版を数える大ベストセラーとなっています。

◆ケトル VOL.23(2015年2月14日発売)

【関連リンク】
ケトル VOL.23

【関連リンク】
『ムー』編集長 「ムーはオカルト雑誌じゃない。ムーは哲学誌」
こだわりの八百屋が“ぐっと野菜がおいしそうに見える”陳列術解説
ももクロ有安杏果 グループを辞めたいと大泣きした時期を回顧
内村光良が「別れて正解だった」と語るお笑いコンビとは?

※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。