「スケートリンクに花束」は日本発 花束は連盟公認の花屋が製作

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4月22日に米ワシントン州で行われたフィギュアスケート「コーセー・チームチャレンジカップ」で、宇野昌磨選手が公式試合史上初の4回転フリップを成功。羽生結弦選手に次ぐ新たな期待の星が、大きな結果を残しました。

フィギュアスケートで演技が終わると、大量の花がリング上に投げ込まれるのはお馴染みの光景ですが、花を投げ込むのは日本発の文化であることをご存じでしょうか。そして、この時に投げ込む用の花束は、日本スケート連盟が公認した一軒の花屋が製作しています。それが、東京都文京区にある「みやた花店」。同店は、もうかれこれ22年もの間、フィギュア界に花を添えています。

花には隠れた工夫が施されています。『NHK杯国際フィギュアスケート大会公式メモリアルハンドブック』で、同店の代表取締役の宮田さんは次のように話しています。

「日本スケート連盟さんからは、投げたあとに花びらが散ったり、リンクの中に飛び散らないように言われていますね。ちびっ子スケーターが拾うのがかわいそうだったり、次の選手に影響が出てしまったりするので、そこだけは注意しています」

みやた花店の花束が投げても散らばらないのは、厚手のフィルムで全体を覆っているから。さらにフィルムの角をまるくすることで、人に当たって怪我をさせる心配もありません。また茎の根元を、水の含んだスポンジに刺してあるため、それが重しになって投げやすくなっています。

その努力のかいもあって、かつては会場を売り歩きしなければ売れなかった花束が、今は定番の応援グッズになり、時には完売するほどの人気。ちなみにこの花束、「投げ込み花束」としか名前がないため、良い名前を募集中だそうです。

◆ケトル VOL.30(2016年4月14日発売)

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。