“コンポラ”こと「コンテンポラリーな生活」の新作『BAKEMONO in the Tennoji Park』が6月に発売された。今年に入ってドラムが抜け、朝日廉と藤田彩の2人体制になったコンポラだが、藤田と朝日の出会いは、もともと高校の音楽部の部活だったそうだ。現在発売中の『クイック・ジャパン』vol.126で、藤田はこう語っている。
「最初はかるく自己紹介した程度で。私もその頃は普通にコピーバンドをやってました。それが夏休みに発表会ライブがあったときに、その打ち上げで朝日さんから『俺のバンドでベース弾かないか?』と誘われて、始まりはそんな感じでしたね」
そして、曲作りも未経験で、音楽理論なども全然知らなかったものの、オリジナル曲をやるようになったという藤田。美術科の立体造形専攻に通っていた彼女は、すぐにその面白さに取りつかれたようだ。
「すぐに『これは楽しいな!』と思いましたね。というか、モノを作る上での考え方は、音楽も造形も同じなんだなと思って。私、肉付けの作業が好きなんですよ。それこそ粘土なんかもそう。言ってしまえば、音楽ってベースがいなくても成り立つものだと思うんですけど、だからこそ、その存在意義を見つけるのがおもしろいんですよね。朝日さんがもってきた曲を、さらにグレードアップさせる。その手段を見つけるのが、私の役割なのかなって」
しかし、作業が面白かったことと、音楽の道に進むことは別なはずだ。藤田はなぜ、音楽に力を入れようと思ったのか?
「高校を卒業して専門学校に進路を決めた時、ふと思ったんです。『ベースを仕事にしたいな』って。もちろん親には反対されたんですけどね。でも、その頃から『うちのギターは天才。間違いなく売れる』という気持ちがあって」
ニューアルバムを発売し、現在ツアーを行っているコンポラ。すでに業界筋からは高い評価を受けるコンポラだが、メンバーに「天才」と言わしめる彼らが、メジャーシーンに躍り出る日はそう遠くはなさそうだ。
◆『クイック・ジャパン』vol.126(2016年6月23日発売/太田出版)
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