終末世界はそこまで来ている? 本当にあったゾンビ襲撃事件

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1968年に公開されたジョージ・A・ロメロ監督の映画『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』が大ヒットしてブームになった「ゾンビ」。ゾンビによって終末世界を迎える“ゾンビ・アポカリプス”は、その多くが、突然、人間が人間を襲い肉体を食らうことから始まります。

そんな事態は物語の中だけの話ではないかもしれない……2012年5月26日、人々をそう震撼させる事件が発生しました。フロリダ州マイアミのハイウェイでホームレスの男性が全裸の男に襲われ、顔面の大部分を食いちぎられるという猟奇的事件が起こったのです。

犯人のルディ・ユージーンは、かけつけた警官から十数発の銃弾を受けても食べるのをやめず、その姿から“マイアミゾンビ”と呼ばれました。公開された18分にわたる防犯カメラの映像は、映画の一部のよう。「バスソルト」と呼ばれるドラッグを使用したことが原因とされていますが、真偽は不明です。

実はゾンビ事件はこれだけでなく、マイアミゾンビ事件の5日後にはテキサス州で母親が自分の赤ちゃんの脳を食べる事件が、同年6月にはメリーランド州で大学生がルームメイトの脳と心臓を食べる事件が発生。当時は「ついに来たか」と震えた人も少なくなかったはず。最近でも2016年8月15日に、フロリダで男子学生が50代の夫婦を殺害し顔を食いちぎる事件が発生しました。続発するゾンビ事件の原因はドラッグか疫病かウイルスか。今のところアポカリプスの事態には及んでいないようですが……。

◆ケトル VOL.38(2017年8月16日発売)

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。

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