神戸の3ピースロックバンド「がらくたロボット」が、ファーストフルアルバム『ツキノアリカ』を4月25日にリリースした。オーセンティックなロックンロールを聞かせる彼らは、一体どんな音楽観の持ち主なのか? バンドのボーカル・ギターにして、作詞作曲を手がけるヤマモトダイジロウは、2018年4月24日発売の『クイック・ジャパン』vol.137で、こう語っている。
「最初に好きになったっていう意味では、それこそThe Who のピート・タウンゼントかもしれん。ただ、もちろん好きなミュージシャンはいっぱいおるけど、それ以上に『自分はどうしたいのか』っていう気持ちのほうが俺は強いんですよね。誰かにあこがれるというよりは、『なりたい自分』が常にあったし、そもそも俺は音楽がすべてじゃないと思ってるんで」
最初は中学校の友達とバンドを始め、「飽き性なのになぜかギターだけは続いてる」と語るヤマモト。バンドマンの中には、憧れの人物をひたすら真似したり、“ロックスターになること”が目的の者も少なくないが、ヤマモトが目指すのは、そういったところではないようだ。
「売れるかどうかなんてことは他人が勝手に決めるわけで、表現している人間にいいも悪いもない。誰も特別じゃないし、みんな同じように凡人。年齢だって関係ないですよね。みんなあっという間に歳をとっていくし、ちんたらしてたら置いてかれるやないですか。だったら俺はとにかく今この瞬間のリアルを歌っていきたい。それだけなんです」
ひとたび流行れば右にならえが当たり前の音楽業界で、「俺は音楽が時代に合わせるのは違うと思う」「自分がいま思うことをそのまま表現することのほうが、ずっと大事」と、発言するのは勇気がいること。彼らが時代に合わせなくても、周りががらくたロボットを追いかけ始める可能性は十分にありそうだ。
◆『クイック・ジャパン』vol.137(2018年4月24日発売/太田出版)
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・『クイック・ジャパン』vol.137
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