2016年にNHK上方漫才コンテストで優勝し、2017年のM-1グランプリで3位に入るなど、成長著しいお笑いコンビ「ミキ」。結成5年目でM-1グランプリ3位に輝くとは非常に順調だが、彼らはこの状況に満足なのか? それともまだまだ上を目指したいのか? 2018年10月25日発売の『クイック・ジャパン』vol.140のインタビューで、ミキの2人はこう語っている。
亜生 「正直、今でもよくわかってないです。こんなことにあっちゅう間になって、理解できてないんですよ。だから、ずっと気持ちは1年目のままです」
昴生 「僕はあんまり向上心がないので、今が十分すぎるくらいです。雑誌に載せてもらって、単独ライブにお客さんが集まってくれて、地方でも漫才が出来て、こんな幸せなことはないなって。これがずっと続けばいいなって思ってます」
今の状況なら、大きな夢を描いても良さそうなものだが、「ゴールデンでMCをしたいとかがない」(昴生)、「天狗になる要素がない」(亜生)と、極めてクールな2人。お笑いファンなら誰もが注目するのはM-1だが、こちらについても冷静だ。
昴生 「若手漫才師が絶対に通らなきゃいけない登竜門だとは思いますが、そればっかり考えたら漫才がおろそかにもなると思っていて。M-1と普段の漫才は別物で、M-1は競技なんですよ。まあ、いい結果が出たらそれはそれでいいなっていうくらいです。すべてをM-1に賭けてるわけではないので」
それでも昨年3位、今年4位とは恐るべき才能だが、「僕らのスタイルはM-1という競技用の漫才に向いてない」と語る兄・昴生。そんな彼らは東京進出は考えていないのか? 2人はこう語る。
昴生 「大物の芸人さんに会うと、『絶対に一回は挑戦せい』と言われるんですよ。別に東京進出しても、劇場中心に動いて、その合間にテレビ出るという基本的なことは変わらないですけどね」
亜生 「それがやりやすくなるかなとは思います。今は東京で仕事があると、往復だけで1日が終わってしまうので」
東京進出に含みはもたせたものの、「本業は何かを忘れずにやりたい」と語る兄・昴生。「なんばグランド花月でトリ取れる漫才師になりたい」と語るミキだが、M-1で天下を取るようなことにでもなれば、大阪という枠に留まることは難しくなりそうだ。
◆『クイック・ジャパン』vol.140(2018年10月25日発売/太田出版)
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