2月9日(土)より、東京・上野の東京都美術館にて、美術史家・辻惟雄の『奇想の系譜』で取り上げられた画家の作品を集め、奇想天外な発想にみちた江戸絵画の魅力を紹介する展覧会『奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド』が開催される。
『奇想の系譜』は1968年に『美術手帖』で連載が始まり、1970年に書籍化されたもの。「美術雑誌の連載記事として、気楽に書いた」(同展HPより)という同書は、それまであまり評価されていなかった江戸時代の画家たちを取り上げ、その独創性や巧みな表現を解説し、岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、歌川国芳ら「奇想の画家たち」の再評価を促した。
同展は、上述の6人に白隠慧鶴、鈴木其一を加えた8人の作品を厳選し、自由で斬新な個性を発揮した彼らの魅力を紹介するものだ。会場には、90年ぶりに所在が確認された若冲の『梔子雄鶏図(くちなしゆうけいず)』や『鶏図押絵貼屏風』、芦雪の『猿猴弄柿図(えんこうろうしず』など、貴重な作品が展示されるほか、海外からの出品、初の里帰り作品なども登場。アヴァンギャルドな魅力に溢れる江戸絵画の世界を堪能できる。
『奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド』は、2019年2月9日(土)~4月7日(日)まで、東京都美術館(台東区上野公園8-36 JR「上野駅」徒歩7分)にて開催。開室時間は9:30~17:30(金曜日、3月23日、3月30日、4月6日は20:00まで)。休室日は月曜日(2月11日、4月1日は開室)、2月12日。入場料は当日一般1600円。
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・【公式】奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド
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