高畑勲監督の大規模回顧展 未発表の制作ノートや絵コンテも公開

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7月2日(火)より、東京・竹橋の東京国立近代美術館にて、日本のアニメーションの基礎を築いた高畑勲監督の展覧会『高畑勲展─日本のアニメーションに遺したものTakahata Isao: A Legend in Japanese Animation』が開催される。

この展覧会は、『アルプスの少女ハイジ』『母をたずねて三千里』『火垂るの墓』『おもひでぽろぽろ』『平成狸合戦ぽんぽこ』など、日本アニメ史上に残る名作を手がけた高畑監督が、日本のアニメーションに遺したもの、その業績を総覧する初の回顧展。未発表の制作ノートや絵コンテを通して、高畑演出術の秘密に迫るほか、絵を描かない監督がどのようにして歴史に残るアニメーションを作ったのか、他のクリエイターとの交流や共同制作の過程を通して明らかにする。

展示は、「出発点─アニメーション映画への情熱」「日常生活のよろこび─アニメーションの新たな表現領域を開拓」「日本文化への眼差し─過去と現在との対話」「スケッチの躍動─新たなアニメーションへの挑戦」という4つの章で構成。

東映動画(現・東映アニメーション)に入社し、アニメーションの演出家を目指した時代から、「アルプスの…」「母をたずねて…」など、テレビの名作シリーズで「毎週1話」という制約と戦った時代、『じゃりン子チエ』『火垂るの墓』などで日本の風土や庶民の生活のリアリティーと向き合った時代、デジタル技術を利用して従来のセル様式とは一線を画した表現を達成した時代まで、氏の業績を一覧する。

『高畑勲展─日本のアニメーションに遺したものTakahata Isao: A Legend in Japanese Animation』は、2019年7月2日(火)~10月6日(日)まで、東京国立近代美術館 1階 企画展ギャラリー(千代田区北の丸公園3-1 東京メトロ「竹橋駅」徒歩3分)にて開催。開館時間は10:00~17:00(金、土は21:00まで)。休館日は月曜(7月15日、8月12日、9月16日、9月23日は開館)、7月16日(火)、8月13日(火)、9月17日(火)、9月24日(火)。観覧料は当日一般1500円。

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高畑勲展─日本のアニメーションに遺したものTakahata Isao: A Legend in Japanese Animation-東京国立近代美術館

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。