タピオカティーのカップは不燃ごみ?可燃?ペットボトル? “ごみ清掃員芸人”滝沢秀一が解説

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近年のコンビニの大ヒット商品が、レジの横で入れるタイプのコーヒー。歩きながら飲んでいる人をよく見かけますが、飲んだ後に「さて、どうしたものか?」と、不要になったカップの処置に困った方も多いでしょう。爆発的なブームになっているタピオカミルクティーのカップも、一部の地域でポイ捨てが問題になっていますが、持ち帰ってゴミに出す場合、“何の日”に出すのが正解かご存知でしょうか?

正解は「プラスチックの日」。ただし、ごみの分け方や呼び方は、住んでいる地域によって違うこともあります。もし「プラスチックの日」がない地域なら、可燃ごみの日に。コンビニのアイスコーヒーのカップやタピオカミルクティーのカップはいずれも「プラスチック製容器包装」にあたり、「ペットボトルの日」ではありません。

このように、日常生活を送る上でも切っても切り離せないごみの分別について、全50問のクイズ形式で分かりやすく解説したのが、8月6日(火)に発売される『ごみ育 日本一楽しいごみ分別の本』(滝沢秀一・著/太田出版)です。

お笑いコンビ「マシンガンズ」の滝沢は、生活するために始めたごみ清掃員の仕事を通じて経験したことをつづった著書が話題を呼び、目下“ごみ清掃員芸人”として話題の人物。新刊『ごみ育』では、ごみの最終処分場についても分かりやすく説明しています。

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ごみ先生(=滝沢)が子供の頃には、プラスチックは「不燃ごみ」だったんだ。でも今は「可燃ごみ」だよね? ビデオテープ、歯ブラシ、虫かごなんかも今は可燃ごみ。なんでだと思う? もう、ごみの最終処分場(埋立地)がパンパンだからなんだ。

処分場は、可燃ごみの灰と不燃ごみを埋める所なんだけど、そこがいっぱいになっちゃいそうになったから、それ以前は不燃ごみだったものでも、なんとか燃やせそうな物は燃やそうっていうことになったんだ。不燃ごみのまま埋めるより、燃やして灰にすれば、ごみがちっちゃくなって場所を取らないからね。

だからプラスチックは可燃ごみになった。ごみ焼却炉の性能によって(つまり地域によって)は、まだ不燃ごみ扱いの所もあるけど。じゃあ、昔からもともと燃やしておけば良かったじゃないかって? 確かに、そう思うのが普通だよね。

じつは1994 年頃に、ごみ焼却炉の性能がアップしたんだよ。昔は低い温度しかで燃やせなかったから、プラスチックを燃やすと、「ダイオキシン」という人体に有害な物質が発生した。だからプラスチックは不燃ごみだったんだけど、その後研究が重ねられて、850℃以上の高温で燃やせば、ダイオキシンが抑制できることがわかったんだ。だから今は、プラスチックは可燃ごみとして出せる所が多くなっている。

そのおかげで東京都の埋立地の寿命も残り約30年から約50年に延びたんだ。でもちょっと待って! 延びたと言っても、みんなの使い方によってはあと50年しかもたないの? どうしよう?  じつは、その先のことは今も何も決まっていないんだ。このままのペースだとあと50 年で埋立地がいっぱいになるんだから、まずは今からなるべくごみを出さないようにして、埋立地の寿命が少しでも長くなるようにみんなで協力しよう。

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同書は、難易度順にクイズ形式で問いかけ、親子一緒に分別の仕組みが学べる一冊。「ごみ分別の極意9か条」、付録の「『ごみ育』自由研究ノート」など、理解の助けとなる内容も盛り込まれています。『ごみ育 日本一楽しいごみ分別の本』(滝沢秀一・著/太田出版)は2019年8月6日(火)発売。1100円+税。

【関連リンク】
ごみ育 日本一楽しいごみ分別の本-太田出版

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。

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