バラエティに富んだ動画を公開する中で、食事、メイク、お風呂など、自身の生活をありのまま公開する動画も好評な『エミリンチャンネル』。生活の記録がそのままエンタメになるのもYouTubeの特徴だが、エミリンこと大松絵美は、どうやってこの動画スタイルにたどり着いたのか? 2020年6月26日発売の『クイック・ジャパン』vol.150で、エミリンはこのように語っている。
「最初は、YouTube を『ネタを披露する場所』って思ってたんですよね。Twitterでも投稿していた、ディズニーキャストさんのモノマネのネタ動画とかをアップしてましたし。でも視聴回数やコメントの反応を見ているうちにだんだん、『あれ? みんなが観たいものってこれじゃないかも』って気づいてきて。もっと距離が近くて、友達の生活を覗いてるみたいな感覚にしないと、YouTube にいる視聴者さんには面白がってもらえないなと思って、それをきっかけに徐々に現在の何でも見せるスタイルができていった感じです」
プライベートを撮影することはストレスになりそうだが、「言いたいことを言える動画撮影が、逆にストレス発散になっている」のだとか。ただ、YouTubeに力を入れることで、生活に支障は生じているという。
「YouTube を頑張れば頑張るほど恋愛は遠ざかるし……。でも、恋愛を頑張ろうとすると、100パーセントありのままの自分を動画でさらけ出すことができなくなっちゃって、絶対にいまと同じ動画は撮れないと思うんですよ。そこはまだ自分の中で答えが出てないんです。どこがちょうどいいところなんだろう? って」
それでも、売れない芸人時代を知っているエミリンは、反応があることがとにかく嬉しかったのだそう。彼女自身は、視聴者が『エミリンチャンネル』のどんな点を楽しんでくれていると思っているのか?
「いい意味でも悪い意味でも普通の人間なので、自分と重ねて見てくれたり、私の悩みに共感してもらえることが結構あるのかなって思いますね。『同じ悩みを持ってる人がいる』っていう事実だけでも安心して、『楽になった、ありがとうございます』ってメッセージをくれる子もいるんです。マイナスなこともあえて発信することで、観てる人を安心させられることもあるんだなって思います」
5月いっぱいでUUUMを退所してフリーになったエミリンだが、6月6日に公開した引っ越し動画も再生回数はすでに100万回を突破。“普通”という強みは、これからも末永く支持されていきそうだ。
◆『クイック・ジャパン』vol.150(2020年6月26日発売/太田出版)
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