ダイアナ妃も愛した木版画家 『没後70年 吉田博展』

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1月26日(火)より、東京・上野の東京都美術館にて、特別展『没後70年 吉田博展』が開催される。

この展覧会は、明治から昭和にかけて風景画の第一人者として活躍し、木版画でも優れた作品を残した吉田博の没後70年を記念して開催されるものだ。福岡県久留米市に生まれた吉田は、若い頃から海外を歴訪して独自のスタイルを生み出し、洋画家として活躍。49歳の時に木版画への挑戦を始めて、水の流れや光の移ろいを写実的に描き出しす技法は欧米からも称賛され、その作品はダイアナ妃や精神科医のフロイトからも愛された。

同展は、西洋の写実的な表現と、日本の伝統的な版画技法の統合を目指した吉田の木版画の全容を紹介するものだ。展示は、アメリカ、富士、TOKIO、日本各地の風景、インド・東南アジアなど、全11章とプロローグ・エピローグによって構成されており、世界を魅了した木版画、版画技法のあくなき探求と色彩表現の独創性、旅の軌跡などを紹介。今なお称賛される、世界に対抗しうるオリジナリティ、「朝」「霧」「夕」「夜」などを巧みに表現した技術・技法、観るものをその場所へと誘う世界各国の風景など、色々な観点から巧みの技を楽しむことができる。

『没後70年 吉田博展』は、2021年1月26日(火)~3月28日(日)まで、東京都美術館(台東区上野公園8-36 JR「上野駅」徒歩7分)にて開催。開室時間は9:30~17:30。休室日は月曜。観覧料は当日一般1600円。

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没後70年 吉田博展

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。