注目のダンサーyurinasia「自分っていうのはすごい特別。自信を持って」

カルチャー
スポンサーリンク

Instagramのフォロワー数が5.9万人(3月27日時点)を数え、MV出演、「ポカリスエット」のCMの振り付けなどで話題のダンサーyurinasia。「毎度笑われるんですけど、きっかけはゴリエなんですよ」と語る彼女は、バラエティ番組の人気キャラクターを通じてダンススクールに通うようになったという。2021年2月26日発売の『クイック・ジャパン』vol.154で、yurinasiaはこう語っている。

「最初はヒップホップの代表的な曲を聴いていたんですが、あるときダンス会場で普段家で両親が聴いていた音楽が流れていて。こういう曲でもダンスを踊れるんだ、楽しいなって感じたんです。昔からほかのダンサーにも『いろんな曲で踊れるよね』とは言われていて」

ヒップホップやコンテンポラリーダンスを中心としたレッスンを受け、それ以外の日も町の図書館近くの路上でがむしゃらに練習した彼女は、高校生の時に、自分が通っていたダンススクールを先生から譲り受ける。そして20歳の時には、ダンスの本場と言われるニューヨークへ2か月ほど渡るが、そこで確信したのは「どこでやっても同じ」ということだった。

「福岡にもいいダンサーはいっぱいいるんですけど、なぜか東京に行ってしまったり。憧れもあるんだろうし、仕事の量もすごいんだろうけど、東京に行って、同じ仕事もらって、同じ方向に行って、結果なにが残るんだろう……。まずなんでここでやろうと思わんのやろう、自分から発信しないんやろって、今でも思ってます」

そしてダンスを始めた時と同じ金曜日の同じ時間にスクールは開催されており、その信念は揺るがない。

「生徒には『こうしちゃダメ』とか、そういうことは一切言わない。自分がいいと感じるものを強く思って伝えようしてほしい。たとえば好きな服を着てきて、それがダサかったとしても、めちゃくちゃ好きなんだったらその思いを出していこうよっていう。それは全部に言えるというか。自分っていうのはすごい特別なんだから、自信を持ってほしい。ダンスだってそのためのツールでもあるだろうし」

人口約3万人の福岡県水巻町から発信されたダンス動画は、毎回再生回数が数万回に上り、yurinasiaにも熱い視線が注がれている。“自分がいいと感じるものを強く思って”“自分っていうのはすごい特別”という彼女のメッセージは、少しずつ多くの人に、確実に伝わっているようだ。

◆『クイック・ジャパン』vol.154(2021年2月26日発売/太田出版)

【関連リンク】
クイック・ジャパン154-太田出版

【関連記事】
三浦大知 独演で確認した「自分にしかできない表現」へのこだわり
EP発売のMADKID 個人事務所を立ち上げて感じた「この5人で良かった」
DA PUMP・ISSA 再ブレイクを呼び込んだストリート文化への熱い思い
BiSHアイナ 「ファンに媚びるBiSHなら、それは辞めたい」

※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。
関連商品