2017年に発売され、各メディアで話題となった『文春にバレない密会の方法』(キンマサタカ・著)。多方面でリスクを背負う可能性のある不倫や浮気を、まさにこれから実行しようという人、もしくは既に実行中の人への指南書となっています。本書では「こんな方法があったのか!!」と目からウロコ間違いなしのリスク管理術や密会術を具体的に紹介。ここでは、その一部を特別に公開していきます。(全6回)
今回は、密会先への車移動の際に気を付けたい注意点を紹介します。
カーナビは使うな
インターネットのサイトでこんな投稿を見かけた。
「人間やましいところがあるから隠そうとするのです。もしカーナビの履歴を調べて、きれいさっぱり履歴がいつも消去されていたならば、旦那さんは浮気をしている可能性があります」
その通りである。ただ、怪しまれたとしても、密会後には「目的地」「走行」履歴はきちんと消すべきだ。帰宅してからさらに目的地を登録してアリバイを作る必要もある。
履歴のクリーンさを突っ込まれた場合は、「浮気をしていないのに、してないことを証明せよ、と悪魔の証明を求められ私はどうしたらいいのか」と悲嘆にくれた顔で答えて、なんとか乗り切ってほしい。
またスマホのカーナビアプリを活用するのもいい。近頃のアプリはカーナビに遜色ないくらいの性能を発揮してくれる。Googleマップの「ナビ」機能は定期的にアップデートして日々改良されている。
カーナビの履歴隠滅で忘れがちなのが、ラジオのチャンネルの戻し忘れだ。車に乗るときだけいつもと違う局を聞くというのも変な話ではないか。これも抜かりなく元に戻したい。
車の原状復帰を忘れずに
車社会に住む御仁に残念なお知らせがある。それは、車で密会をした場合は、証拠を残さないほうが難しいということだ。
たとえば、助手席に妻を乗せたときに、サンバイザー裏の鏡が綺麗になっていたら怪しまれるだろう。助手席に誰か(それも化粧直しをしそうな女性を)乗せたということに他ならないからだ。
密会のたびにチャイルドシートを外すという人は、固定ベルトや置く位置にも気をつけたい。家族旅行の最中に、些細なことで突っ込まれて、ボロを出すのは火を見るより明らか。原状回復が基本だ。
ETCは絶対に使ってはいけない。ネットで利用履歴を照会するサービスもあるし、SAに設置してあるETC利用履歴発行プリンターを利用すれば、一発で履歴が出てくる。
カー用品小売店大手「オートバックス」の一部の大型店舗にもこのプリンターは設置してあるので、あっという間にあなたの行動が丸裸になってしまうのだ。
ETC割引は惜しいが、有人の料金所で支払うようにしよう。密会とはカネがかかるものなのだから。
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本書『文春にバレない密会の方法』(キンマサタカ・著)では、他にも「途中でタクシー移動を挟め」「子供のお稽古は“書道・そろばん”」「あえてケータイにロックをかけない」などなど、具体的な密会ノウハウを徹底紹介。密会に使えるアプリや、おすすめの密会スポットの紹介、元文春記者によるコラムなども収録しています。
繰り返しになりますが、本書は不倫を推奨するものではありません。間違った方向に進んでしまい悩む人の人生にそっと寄り添う一冊です。
筆者について
フリーライター・編集者。1977年生まれ。出版社勤務後独立して現業。得意分野は肉欲と食欲。週刊誌やWEBで執筆多数。