茨城訛りの漫才で大ブレイクしたカミナリは、サンドウィッチマンらが設立したグレープカンパニー生え抜きの芸人だ。数多くの事務所や養成所が存在するなか、なぜ彼らはグレープカンパニーを選んだのか? 2019年2月23日発売の『クイック・ジャパン』vol.142で、カミナリの2人はこう語っている。
たくみ 「僕が大学を卒業したら芸人やるって約束していて、養成所がない事務所に行きたかったんです。それで探した中にグレープカンパニーがあったんですね。そこに直接書類を持っていって『オーディション受けさせてください』と」
まなぶ 「カマしてやろう、って思ってましたね。どの事務所も『ネタのDVDを送る』という条件があったんですけど、ネタがなかったから、俺らがYouTube に上げてたラップのMVを焼いて」
結局、他の事務所は落ちたものの、グレープカンパニーからはオーディションに来るよう連絡があり、事務所に入ることになった2人。あえて養成所を選ばなかったものの、それは大きな誤算だったそうだ。
たくみ 「これはカマすとかじゃなく本当に思ってたことで、『お笑い』って教えてもらうもんじゃねぇなって考えがあったんですよ。友達に『面白い』って言われて勘違いしたまま育ってきたようなものなので、それがどこまで通用するのか、勝負したかった」
まなぶ 「それで事務所に入って1~2か月で『通用しねぇな』ってなりました。そのころ、大阪よしもとをやめて上京してきた先輩たちが事務所にけっこういたんですよ。結局、その人たちがNSCで学んだことを全部教えてもらった。だから実はよしもとイズムが流れてるんです(笑)」
さらに、お世話になったのが永野で、彼からは「訛ったほうがいい」「ネタの中に田舎感が出るのがいいから『おじいちゃん』とか『おばあちゃん』とかそういうワードを入れたほうがいい」といった具体的なアドバイスをもらったのだそう。今ではお笑い界の一大勢力となったグレープカンパニーだが、その躍進には事務所の先輩後輩の人間関係の密度の濃さも大きく影響しているようだ。
◆『クイック・ジャパン』vol.142(2019年2月23日発売/太田出版)
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