カバーされ続ける『今夜はブギー・バック』 それぞれの魅力

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まもなく平成から令和へと時代は移りますが、1994年のリリースから25年を経てもなお、様々なアーティストにカバーされ続けているのが、小沢健二さんとスチャダラパーがコラボした名曲『今夜はブギー・バック』です。

今、第一興商の提供するカラオケ機種「LIVEDAM STADIUM」に登録されている『今夜はブギー・バック』全13曲(良音・生音ver の重複を除く)のうち、小沢さんないしスチャダラパーが絡んでいないのは8曲。それぞれの曲を改めて聴くと、各カバーの個性が滲み出ています。

例えばKREVAさんのVer.(2006年)では、1番のAメロ歌詞だけ小沢さんのセルフカバー『今夜はブギーバック/ あの大きな心』仕様。トラックと歌い方に原曲愛を感じさせる一曲です。一方、TOKYO No.1 SOUL SET+ HALCALI Ver.(2009年)は、アップテンポなクラブアレンジが特徴。自動車のCMに起用され、なんとオリコン週間ランキング10位・着うたランキング7位を獲得しました。

他にも加藤ミリヤfeat. 清水翔太&SHUNのVer. や、スチャダラパーの3人もメンバーに入るヒップホップグループ・THE HELLO WORKS×ハナレグミのコラボVer. もナイス。ライブ中のカバーなら、嵐の櫻井翔さんや宇多田ヒカルさんだって有名です。元ネタとされる『Give It Up TurnIt Loose』を作ったアン・ヴォーグだって、この現象にはビックリしていることでしょう。

それから、竹中直人さん主演映画『男はソレを我慢できない』主題歌でのカバーも必聴。ちなみにこの作品、渋谷系を代表するアートディレクター・信藤三雄さんが監督を務めました。また全国のサブカル紳士淑女を唸らせた映画『モテキ』のエンディングも、21世紀のサブカル青春像が集約されていて美しいです。

直近ではBEAMS40周年記念プロジェクトで制作されたMV『TOKYO CULTURESTORY 今夜はブギー・バック(smoothrap)』で、総勢17組のアーティストがワンフレーズずつカバーしたのも印象深い出来栄え。もはやカバー曲を先に知った人も多いのでは? という勢いです。

ちなみに、オリジナルは小沢さんボーカルがメインの“nice vocal”Ver. と、スチャダラパーのラップが中心の“smooth rap”Ver. の二本立てです。後者は小沢さんボーカルのサビ直後から16……ではなく24小節の旅が始まっちゃいます。オザケンパートに力を入れている皆さま、カラオケでの選曲を間違えると123を待たずに出番が激減するので要注意です。

【『今夜はブギー・バック』 LIVE DAM STADIUM登録曲(2019年3月現在)】
▼オリジナル&セルフカバー
今夜はブギー・バック BOOGIE BACK/小沢健二 featuring スチャダラパー/1994
今夜はブギー・バック(smooth rap)/小沢健二 featuring スチャダラパー/1994
今夜はブギー・バック(Live at BIG EGG?)/スチャダラパー/1994
今夜はブギー・バック/あの大きな心/小沢健二/2002
今夜はブギーバック(Re-play ) feat. ハナレグミ/THE HELLO WORKS/2007

▼カバー
今夜はブギー・バック(smooth rap)/竹中直人&ワタナベイビー/2006
今夜はブギー・バック/KREVA/2006
今夜はブギー・バック/Ricco/2007
今夜はブギー・バック/TOKYO No.1 SOUL SET + HALCALI/2009
今夜はブギー・バック(SMOOTH RAP) feat. 加藤ミリヤ&SHUN/清水翔太/2012
今夜はブギー・バック feat. 清水翔太&SHUN/加藤ミリヤ/2012
今夜はブギー・バック nice vocal feat. VERBAL(m-flo)/D-LITE(from BIGBANG)/2013
今夜はブギー・バック/中野テルヲ/2016

◆ケトルVOL.48(2019年4月16日発売)

【関連リンク】
ケトルVOL.48

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。

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