今年2月、アイドルファンのみならず日本中が驚きに包まれたのが、アイドルグループ「私立恵比寿中学」の松野莉奈急逝のニュース。18歳の少女が突然この世を去るという悲劇には多くの追悼の声が寄せられたが、メンバーは辛い事実をどう受け止めたのか? 現在発売中の『クイック・ジャパン』vol.131で、安本彩花はこのように語っている。
「いまはとにかく寂しいっていうのと、会いたいっていうのが常にあります(涙)。最初はこれからのこととか考えるようにしてたんですけど、一周回ってそれしか考えられない状態になって。亡くなったって聞いて、お家に行って顔を見たりしてるときは、まだここにいるなって感じがしてたんですけど、実際にお葬式に行って骨になっちゃって、形がなくなっちゃった瞬間から、いない現実を突きつけられた感じがして」
仕事がしばらく休みになった時期には、「死とは何か」がテーマになっている映画ばかり見ていたという安本。「自分のなかでは拠りどころっていうか、莉奈はメンバーじゃなくて友達だったんで」と語るように、安本にとって松野は特別な存在だったようだ。
「莉奈みたいに愚痴もなく弱音もない子は初めてでしたね。ホントにすごいと思う。一番素直だし、純粋だし。あの肌の色からわかる純白さっていうか、ホントにけがれもなくて。でもやっぱり、なんで先に行っちゃったんですかって気持ちが大きいですね。最初は寂しいがデカかったけど、いまは若干悔しくなってきて。莉奈と過ごした時間は私にとっては最高のものだったけど、莉奈にとっていいものだけじゃなかったのかとか、いろいろ考えちゃうとちょっと悔いが残るというか」
大切な友達を失った経験はいかにもショックだったようだが、安本は、
「いろんな状況に置かれるからアーティストは強くなるのかなって思ったので、これをきっかけにまた新しく変わって、絶対に売れなきゃダメだなって。売れるのが一番のプレゼントだって言われたし、もっと大きなステージに莉奈のお父さんお母さんも一緒に連れて行きたいです」
と、前向きな様子。4月からは春ツアー『今、君とここにいる』も始まり、悲しみからは確実に解き放たれつつあるようだ。
◆『クイック・ジャパン』vol.131(2017年4月24日発売/太田出版)
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