悪意をもってデマを本当の報道のようにネット上に流す「フェイクニュース」が世界中で社会問題化している昨今ですが、はるか昔からジャッキー・チェンはその格好の的になっていました。その内容のほとんどは「ジャッキーが○○で死んだ」というもの。しかも、SNSが普及してからは、ほぼ毎年のように流れています。あまりに多すぎるため細かいものも含めて数え上げたらキリがない「ジャッキー死亡説」について、ここでは特に話題になったものを紹介しましょう。
【心臓発作で死亡】
2011年3月、「ジャッキーがオーストラリアの病院で、心臓発作のために死亡した」というニュースが流れ、ネットで大きな話題になりました。この報道が多くの人に信じられたのは、ニュースを掲載した「ヤフー オーストラリア」の記事の画像つきで出回ったから。しかし、よく見てみると記事のURLがヤフーのものではなく、クリックすると悪質なフィッシングサイトにつながるようになっていました。
【高層ビルから転落】
2013年6月、「撮影中の事故でビルの12階から転落した」というニュースが拡散されました。ジャッキー映画におけるこれまでの過激なスタントを考えると、いかにも「ありそう」なニュースだったことから、中国の英字新聞まで真面目に取り上げてしまい、友人からの安否を問う連絡がジャッキーに殺到。ついには本人の事務所が「死んだら正式に公式発表を出す」という声明を発表する事態になりました。
【また心臓発作】
また心臓発作のフェイクニュースが流れたのは、2015年5月。今度は香港の病院で死亡したという内容でした。このときは米NBCニュースの番組にジャッキーの写真を合成した画像までSNSを中心に出回り、報道の信憑性を高める用意周到ぶりでした。
【自動車事故で死亡】
2016年3月には「オーストラリアのクイーンズランドで自動車事故に遭い死亡した」というニュースをアメリカの大手ニュースサイトが発表。こう何度も続くとジャッキーも慣れてきたのか、中国メディアのインタビューに、「こんなニュースはしょっちゅう。今まで何度死んで、何度蘇ったことか」とユーモアを交えて回答しました。
ちなみに、どうして主な活動拠点である香港やアメリカよりも、オーストラリアでの死亡説が多いのか? それはオーストラリアはジャッキーの両親が長年住んでいた土地であり、ジャッキーの別荘もある馴染み深い土地でもあるという理由が大きいでしょう。活動拠点ではないが、本人との関連性はある絶妙な場所がオーストラリアなのです。このように、あまりにも死亡説が多すぎるため、中国のファンからは「『もっとも多く訃報が流れた俳優』としてギネスに申請すればいい」という声も上がっています。
◆ケトル VOL.40(2017年12月14日発売)
【関連リンク】
・ケトル VOL.40
【関連記事】
・『ムー』編集長 「ムーはオカルト雑誌じゃない。ムーは哲学誌」
・黒柳徹子 『ザ・ベストテン』開始時に主張した「司会就任の条件」
・音楽、映像、舞台で活躍する大原櫻子 何をしている時が本当の自分?
・岡崎体育 「作曲家になる」と誓った“小6 パクり疑惑事件”