3月10日、東京大学の合格発表が行われ、およそ3000名の合格者が発表されました。日本の最難関校に合格した彼らには、不得意科目などなかったかもしれませんが、受験を経験した方の中には、「小論文よりも暗記の方が楽だ」と思っていた人もいるはず。そんな方にオススメしたいのが、「表現力」「読解力」を身につけることを目的に編集された辞典です。
その辞典は、学習教材で知られるベネッセコーポレーションが編集した『ベネッセ表現読解国語辞典』です。例えば同書は、「言葉のTPOに合わせた表現の解説」に重きを置いています。相手やシチュエーションに応じた使い分けのほか、数の多さや時間の長さによって、いかに日本語にはたくさんの表現があるかも解説しています。
また日本語は同じ言葉でも、対象によって言葉の意味が変わる多面的な言語でもあります。そんな日本語の奥深さを、同書では重点的に解説。小論文や現代文に頻出する時事用語だけでなく、「来る」のような日常語もしっかりと説明することで、表現力と読解力をぐっと底上げしていくことができるように考えられています。
さらに、「アイデンティティ」「普遍」「ジェンダー」といった抽象語には、本質的な理解を促すために、その言葉の文化的・社会的な背景も含めて解説するコラムも収録しています。「アイデンティティ」だけで3ページを費やすほどの徹底ぶりです。難しい言葉だからこそ、意味だけを読んで分かったような気になることを防いでくれるこの辞典。「小論文より暗記」という人は、膝を打つ解説にたくさん出会うことができるでしょう。
◆ケトル VOL.23(2015年2月14日発売)
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