バラエティ番組でこの人を見ない日はない今田耕司と、“もっともチケットが取れない落語家”の立川談春という2人が、この冬、舞台でがっぷり4つの共演をすることになった。同じ1966年に生まれ、異なるお笑いのフィールドに身を置く2人が現在発売中の『クイック・ジャパン』vol.105で対談。テレビとは異なる舞台の怖さについて、今田はこう語っている。
「僕はテレビとは違う緊張感が味わいたくて、(鈴木)おさむ君と舞台をやり始めた部分があるんです。実際、慣れた仲間とでも初舞台は怖いのに、それが今回談春さんじゃないですか。極限じゃないか、というぐらいに怖くなるでしょうね」
これに対し、ミュージカルのオーディションを受けろと師匠に命じられ、さらに合格して舞台にまで上がった経験を面白おかしく語る談春。他のジャンルの仕事をやることについて、今田はこう感じているそうだ。
「僕も若い時、『なんでドラマや歌をやらなあかんねん』と思ってましたもん。やっぱり松本(人志)さんのお笑い論で育ちましたから、それがカッコいいと思っていて。でも今考えたらもったいない。もっと一生懸命やったら、別のことにつながったのになと思うんですよ」
「しまったと思って、今、取り返してるところですね」と語る今田。彼は、今でもルミネの舞台に出続けているが、そのことについて尋ねると、「嬉しいじゃないですか、テレビに出てる人が劇場に出てたら。単純にそれだけなんですよ」と返答。劇場にこだわる理由について、
「自分が芸人なりたての頃、さんまさんがお盆の時だけ劇場でコントのスペシャルショーやっていて、お客さんがパンパンでテンション上がりましたからね。一緒にするのはおこがましいですけど。昔はテレビ出るために劇場でウケなきゃ、だったのが、今は劇場で『おー、今田だ!』と言われるため、テレビ出てるような気もしますね」
と語っている。
◆『クイック・ジャパン』vol.105(12月12日発売/太田出版)
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