昨年公開された映画『ソーシャル・ネットワーク』は、Facebookの創設者・マーク・ザッカーバーグを描いて大きな話題を集め、その影響で日本のFacebookの利用者が飛躍的に増えた。こうした現状を、IT界に精通した田端信太郎氏、森永こへだ氏、山本憲資氏の3人は、こう分析する。
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―映画『ソーシャル・ネットワーク』の影響でFacebookの利用者が日本でも飛躍的に増えました。
森永:でも、一方で、変なFacebookバブルも起きてます。例えば広告業界でも「これからのマーケティングはFacebookだ」とか「Facebookを使った広告を打ちたい!」と有頂天になってるおじさんが増えてる気がします。でも、それって大体はmixi疲れ未経験者なんです。SNSの行き着く先の息苦しさを体験してないから、言えるんですよね。
山本:僕は実はほとんどFacebookをやっていないんです。まだ、ちゃんと楽しみきれていないですね。
田端:僕は現時点では自分に来たフレンド申請は承認していますけど、実際はそんなに利用してないですね。
アメリカの方がFacebookが盛んな理由として、実はアメリカは日本よりコネ社会で、やっていると就職に役立つとか面接に有利だし、彼女ができるかもしれないしとか、メリットを求めてやるんですよね。
一方、日本の若者は就職厳しいから100通とか200通エントリーシートを書いているという話をよく聞くんですが、ちょっと目端の利くヤツだったら、TwiiterやFacebookでエラい人や有名人とかにメールとか送りつけてみては。「キミ、なかなか面白いね」とか言われて、就活をちまちまやるよりはずっと効率的だと思うけど。
森永:私も試しにFacebookをオープンにしてみたら、大学名や会社名などのマッチングで「OG訪問したい」という学生が結構やってきましたよ。
田端:でも、まだまだ少ないですよね。それを思うとまだ日本はアメリカに比べるとぬるいのかなって思いますね。
※ケトルVOL.00
田端信太郎
VOGUE/GQ/WIREDなどのデジタル戦略を担当するコンデナスト・デジタルのカントリーマネージャー。Twitterは@tabbata
森永こへだ
某広告代理店勤務のかたわら、久谷女子という同人サークルでWEB女子コラム同人誌の制作もする。Twiiterは@koeda
山本憲資
広告代理店勤務後、コンデナスト・ジャパンに転職。「GQ JAPAN」編集者を経て、2010年「Sumally」設立。Twitterは@kensukey
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