お笑いコンビの2人に毎回”相方”について語ってもらう連載「相方語り」。今回は、2008年M-1グランプリ優勝、2010年S-1バトル優勝と輝かしい経歴を誇るNON-STYLEの登場だ。彼らの名を決定的に有名にしたのはもちろんM-1制覇だが、最近では井上の”イキリキャラ(≒キザ、かっこつけ)”も彼らの大きな武器。石田は、井上の”イキリキャラ”についてこう語る。
* * *
―昨年は舞台の脚本執筆や演出、出演もし、この3月には客演で主演の舞台も幕を
開けます。
石田:ありがたいことですよね。まさかそんなにいろんなことをやらせていただけるとは・・・・・・だから余計に頑張らないと。
―その変化はいつ頃から?
石田: 段々と、ですね。今後、テレビがどんどんキビシくなっていくと思うので、今度は僕のこのアタマを使うことで、井上を助けられたらと思ったというか・・・・・・。
―ああ、なるほど。そのテレビの話をしますと、失礼ながら、M-1優勝後『、王様のブランチ』初出演を拝見しましたが、なんとなく戸惑っていた印象がありました。
石田:それはありますね。あの当時はどこに行っても、毎日がレベル1なのにラスボスと戦わされていたような日々でしたから。
―それはかなりキツイですね。
石田:それが毎日のことで、自分でも何やってるのわかんなかった(笑)。それまで舞台にしか出たことがなかったし、大阪でもテレビには出ていましたが、コンビでのロケとか自分たちで完結すればいいものばかりだったので。
ただ、井上が「よしもとブサイクランキング」に入ったり、イキリキャラで浸透しだしてからは変わってきたかな、とは思います。
―そのイキリキャラを出されるかどうか、井上さんはすごく考えたということですが?
石田:僕は最初から反対していて、いまだに反対しています。
―意外です。その心は?
石田:井上にとって、あのキャラはあくまでもオマケというか一部でないとダメなんです。でないとツッコミにどんどん説得力が無くなっていってしまうから。将来的に場を回す人になるには邪魔だと思っているからです。僕のほうがツッコミだと思ってる人も多いですし。
ただ、いまの井上がああいう出方をするんなら、ツッコミの腕を磨かないとな、とは考えているんです。だから去年も舞台『BARアンラッキー』(石田が作・主演・演出を務めた)では脚本を書いて出演して、なるべくツッコミという場を回す役に自分を追い込んだり。
(文中敬称略)
※Otome Continue Vol.5
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