【中央線の謎】西荻窪にはなぜアンティークの店が多いのか?

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4月14日発売の雑誌『ケトル』は、特集のテーマとして中央線をピックアップ。「中央線が大好き!」と題し、中央線沿線のグルメ、カルチャー、気になるスポットや、中央線沿いに住む満島ひかり、森本レオ、林家たい平らのインタビューなどを掲載している。今回取り上げる中央線の駅は西荻窪。知る人ぞ知る「アンティークの街」は、どのようにして生まれたのだろうか?

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休日は快速が止まらず、スルーされがちな西荻窪には、60軒以上のアンティークのお店が存在する。毎年発行している「アンティークマップ」は、今年で発行25年目。第1号の発行時はまだ9軒しか掲載されていなかったが、現在は掲載店も61軒まで増えた。

その中でも一番古くから存在するお店が、1952年に現在の地に移転したという『伊勢屋美術』。西荻でも数少ない、親子二代にわたるこちらのお店の店主・猪鼻さんに聞いてみた。「西荻窪にはなんでこんなにアンティークのお店が多いんでしょうか?」

「戦時中、このあたりには軍人が多く住んでいて、100坪、200坪単位のお屋敷が多くあったんです。でもやがてその屋敷がどんどん手放されて、そこで不要な家具なんかがたくさん出た。それを引き取って売るようになったのが始まりです。でもその当時はまだ10軒以内でそんなに多くはなかったですね。急に増えたのは、ここ20年くらいじゃないかなぁ。『西荻窪は古道具屋が多いから自分もここで店を出そう』っていう人が連鎖的に増えていったんです」

なるほど、そういう経緯があったんですね。西荻窪では春と秋の年2回、土日に骨董まつりが開催されている。2012年春の骨董まつりは4月7~8日に開催されたばかりだが、アンティーク好きの人はぜひとも一度訪れてみてはいかが?

◆ケトル VOL.06(2012年4月14日発売/太田出版)

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ケトル VOL.06

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。