Licaxxxが「演出」という言葉を意識したきっかけは?

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Licaxxxは、東京を拠点に活動するDJ、ビートメイカー、編集者、ラジオパーソナリティ。そんなLicaxxxの連載『マニアックの扉』がワンテーママガジン「ケトル」にてスタートした。第3回目で彼女が選んだ扉は“演出”。趣味にしてきたという舞台を見ること。そして彼女の活動の軸となるDJ。それがどう繋がり、扉が開いたのか? 「ケトルVOL.51」及びnote(https://note.com/kettlemagazine)で連載中の一部を紹介する。

◆演出という言葉を意識したきっかけの本

「踊る大捜査線」シリーズの本広克行監督からお聞きした1冊の書籍『演技と演出』から始めたいと思う。これをきっかけに、本広さんご自身は、平田オリザさんの戯曲の面白さと現代口語演劇に共感してそのほかの書籍も読み漁り、舞台の演出を担当するまでになる。

“ざっくりSFらへん”の作品が大好きで、その扉の蝶番的な作品でもある「踊る大捜査線」シリーズと本広さんを敬愛する私。この話を知ってすぐに『演技と演出』を手に取ったのだが、まず、いわゆる演劇以外にも広く説かれた内容に驚いた。演出というのは、コントや、それこそ「踊る大捜査線」シリーズなど、私の好きなものにも共通するのだと開眼することになった。

たとえば“そういう目”で映画を見ると、今の演出はいらなかったんじゃないか、別の音楽家とコラボレーションした方がよかったんじゃないか、なんて感じることが出てくる。またこの1年くらい、メゾンのミュージックセレクトやファッションイベントの音のプロデュースを依頼していただくことが増えて、それがすごく楽しい―――

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【演出の扉のカギ】
『演技と演出』:大学在学中に劇団「青年団」を旗揚げし、以来、一貫して現代口語演劇理論という新しい演劇理論を提唱してきた平田オリザ。現代演劇の旗手が、自然な会話とやりとりで進行していく「静かな演劇」の作劇術を定着させたメソッドをわかりやすく説いた1冊。著者自ら「演劇の問題を、演じる側の問題だけではなく、作品を観る側との関係から解き明かすことを目指したもの」とコメント。

空間現代:ギターボーカルの野口順哉、ベースの古谷野慶輔、ドラムの山田英晶から成るスリーピースバンド。2006年結成。編集・複製・反復・エラー的な発想で制作された楽曲、ライブパフォーマンスを特徴とする。劇団「地点」とは、2013年のブレヒト戯曲『ファッツァー』の音楽を担当し、生演奏で出演する京都での公演が好評を博す。以降、「地点」の音楽を担当。

『やっぱり悲劇だった: 「わからない」演劇へのオマージュ』:京都にアトリエを構える劇団「地点」の代表を務める演出家、三浦基による全3章にわたる演劇論とエッセイ。なぜ、観客は演劇を見ないのか。なぜ、演劇が「わからない」のかーーという問いから出発する本書は、「地点」の舞台のみならず、現代演劇を「わからない」と感じたことのある人にこそおすすめ。

【プロフィール】
Licaxxx/DJ、ビートメイカー、編集者、ラジオパーソナリティ。2010年にDJをスタート。マシーンテクノ・ハウスを基調にしながら、ユースカルチャーの影響を感じさせるテンションを操り、大胆にフロアをまとめ上げる。イベント出演のほか、ビデオストリームラジオ「Tokyo Community Radio」の主宰、アンビエントを基本としたファッションショーの音楽など多数制作

◆ケトルVOL.51〈2019年12月16日発売〉

【関連リンク】
雑誌『ケトル』編集部-note
ケトル VOL.51-太田出版

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。

筆者について

Licaxxx

りかっくす。DJ、ビートメイカー、編集者、ラジオパーソナリティ。2010年にDJをスタート。マシーンテクノ・ハウスを基調にしながら、ユースカルチャーの影響を感じさせるテンションを操り、大胆にフロアをまとめ上げる。イベント出演のほか、ビデオストリームラジオ「Tokyo Community Radio」の主宰、アンビエントを基本としたファッションショーの音楽など多数制作。

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