まもなく終了の『笑っていいとも』 名言でタモリの功績を回顧

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国民的長寿番組『笑っていいとも』が、いよいよ3月いっぱいをもって終了する。昨年10月、笑福亭鶴瓶が番組に乱入し、タモリから番組終了が告げられたシーンは、新聞やワイドショーなどでも大きく報じられたが、タモリが番組で成し遂げたものは何だったのか? そこで、タモリが『いいとも』で披露した名言をいくつか紹介しよう。

【名言その1】
「やる気のある者は去れ!」(2004年3月31日)

タモリの座右の銘の1つ。「やる気のある奴は何かこう、暑苦しい」との言葉の裏にあるのは、やる気が冷静さを失わせ、視野を狭めるという持論。学生時代から、冷静さが求められる司会業を重ねてきたからこその言葉だ。『いいとも』の新レギュラーになった劇団ひとりには「コツはね、はりきらないこと」とアドバイスしたそうな。

【名言その2】
「『オレ友達1人もいないよ』って言うやついたらさ、かっこいいよね」(2012年11月15日)

Facebookで友達のリア充っぷりを見るのがツラい……そんなあなたに送りたいのがこの言葉。タモリは、「今はね、友達を作ろう作ろうって言い過ぎるよ。友達なんかいなくていいんだよ」と言っている。そう、無理してリア充アピールするより、自分が自然体でいることが大事。常に自然なタモリが言うからこそ、説得力のある言葉だ。

【名言その3】
「あやふやなときは堂々と言うんだよ」(2004年10月10日)

新コーナーで、まさかの段取りを間違ってしまったタモリ。一緒にMCをしていた中居正広が戸惑う中、あくまで淡々と進行していった。番組の顔があたふたしては生放送が成立しない。たとえハッタリでも、トップに立つ人の度胸が周りの人を安心させる。30年間の経験が裏付ける名言だ。

【名言その4】
「最近俺ね、自分で名言作ってんの」(2003年11月27日)

これぞタモリのスゴさを表す名言。タモリが「名言は好きです。でも、名言を言おうとする人は嫌いです」と言うのは、その人の言葉が所詮“借り物”だからかも。お説教に名言を使いたがる人はいるが、名言とは確固たる自分の思想があってこそ説得力を増す。自分で作れるようになってこそ、1人前の証だ。(文中敬称略)

◆ケトル VOL.16(2013年12月14日発売)

【関連リンク】
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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。

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