ここ数年ですっかり一般的になったのが「社畜」という単語です。その“社畜”が、まだ「会社人間」「企業戦士」と呼ばれていたころ、NHK教育テレビでは、日本中のサラリーマンが共感できるような番組が放送されていました。
世界の経済情報を知りたいけれども、結局サラリーマンが気になるのは、「上司へのお歳暮に何を贈るべきか」「お酒が弱いが、宴会でどう振る舞うか」といったこと。教育テレビで1976年から1985年まで放送されていた『サラリーマンライフ』は、そんな悩めるサラリーマンたちの日常に起こるあらゆる事象を紹介する経済教養番組でした。
番組では、「これが人事だ」「あなたは部下を叱れるか」という立場的なお悩みや、「下戸の論理」「1978お歳暮事情」といった会社づきあいにまつわる悩み、「気になるにおい」「午後3時の睡魔」など、なかなか相談しにくい悩み、はては「パチンコの研究」まで、教養と呼ぶには赤裸々過ぎるテーマをピックアップ。サラリーマンたちが本当に知りたかった情報を紹介していました。
放送時間は、サラリーマンも視聴可能な日曜18時から。勤め人は若干憂鬱になる時間帯ですが、翌日からきっちりと使える情報をキッチリ学ばせてくれるのも、教育テレビならではといえるでしょう。
『サラリーマンライフ』
放送期間:1976年4月~1985年3月
放送時間:日曜18:00~19:00、土曜15:00~16:00ほか
◆ケトル VOL.34(2016年12月14日発売)
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