お笑い界に君臨する「BIG3」と言えば、たけし・タモリ・さんまの3人。押しも押されもせぬビッグネーム3人が共通して担当した番組が、ニッポン放送のオールナイトニッポン(ANN)です。タモリは1976年から1983年まで、明石家さんまは1979年から1981年まで、そしてビートたけしは1981年~90年までパーソナリティを担当。それぞれ伝説を残しています。
NHKのニュース音源を適当につないでしまう「NHKつぎはぎニュース」など、さまざまな“いたずら企画”に挑戦していたタモリ。1979年6月の放送では、犬猿の仲と噂されていた音楽家の近田春夫がゲストに登場し、生放送で大喧嘩を繰り広げました。当時のリスナーを大いにざわつかせた伝説の回ですが、実はこれ、タモリと近田によるドッキリ企画。飲み屋での2人のケンカごっこを真に受けて記事にした週刊誌があったことから、面白がって仕組んだものだったそうです。
同時期に木曜の1部と2部に起用された桑田佳祐と明石家さんま。桑田の1部にさんまがゲスト出演するなど、同級生の2人はたちまち友人関係となりました。木曜1部の最終回では多くのゲストが桑田とセッションを繰り広げる中、さんまは『いとしのエリー』を熱唱。2人の絆は番組終了後も続き、後に『オレたちひょうきん族』でさんまが扮したキャラクター「アミダばばあ」のテーマソングを桑田が作詞作曲することにつながりました。
ANNを代表するパーソナリティとして、1981年の元旦から1990年12月までの放送期間に数々の伝説を残してきたビートたけし。映画『戦場のメリークリスマス』に出演した際には、南太平洋のラロトンガ島での撮影のため、ANNは休止かと思いきや、「海底ケーブルを通して中継する」と宣言しました。突拍子もないギャグでしたが、音声にノイズを入れたり、微妙にスタジオとの受け答えにタイムラグを作ったりと、国際中継の様子をリアルに再現し、その結果、本当だと信じたリスナーが続出しました。
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