『キャロル&チューズデイ』の歌唱担当「ナイ&セレイナ」 作品を通じて何を学んだ?

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フジテレビの深夜アニメ枠「+Ultra」で放送中で、Netflixでも配信されているアニメ『キャロル&チューズデイ』は、前例がないほど音楽にこだわりぬき、YouTubeで公開されたMVの視聴は、海外からの視聴が7割を占めるなど、世界中で反響を呼んでいる。

歌唱担当のオーディションは、「英語がネイティブであること」を条件に行われたが、そこで選ばれたナイ・ブリックスとセレイナ・アンは、どういった経緯でこの作品に携わることになったのか? 2019年6月26日発売の『クイック・ジャパン』vol.144で、ナイとセレイナの2人はこのように語っている。

セレイナ 「制作会社からお話をいただいてオーディションに参加しました。歌っている動画を撮影して提出したんですけど、本当に受かるとも思っていなくて、決まったときはびっくりしました」

ナイ 「私も同じ流れでオーディションを受けました。アコースティックギターを使ってパフォーマンスしたオリジナル曲を応募して。当時は詳しい作品の内容も知らなくて」

先入観を持たずにオーディションに臨んだことが功を奏した形の2人。同作には実にさまざまなアーティストが楽曲を提供しているが、多彩な楽曲と向き合うことで、シンガーとして何を学んだのか?

セレイナ 「自分が楽曲を作るときに自らに求めるものと、今回のように作品で求められるものは違うもんね。そのあたりはシンガーとして成長するきっかけになったと思います」

ナイ 「自分のプロジェクトでは、ある程度の(音域の)範囲のところで作って歌うけど、今回はふたりのハーモニーもあったし、いろんな歌い方も含めてトライする部分は大きかった。この作品があったから、自分が曲作りをするときも、その境界線を広げることができると思う」

8月11日には原宿クエストホールでライブが行われる。「フェスとかに出たいね」(セレイナ)、「アニメが終わっても、機会があれば続けていきたいです」(ナイ)という2人だが、ソロアーティストとしても活動する彼女たちは、この経験を今後、自分の音楽にどのように反映させていきたいのか?

セレイナ 「シンガーソングライターだし、これまでは自分に素直でリアルなものを書くことに熱心だったんです。でも、この作品を通して演じる面白さに気づけたので、新しいセレイナになれればと思います」

ナイ 「自分にとって一番大きかったのが、このプロジェクトを通じて、はじめてアメリカの外に出たこと。世界の大きさを改めて感じ取ることができて。物事の見方も当然変わっていったし、それが多分、自分の音楽にも反映されていくと思います」

『キャロル&チューズデイ』の反響は日に日に大きくなっており、彼女たちに今後注目が集まるのは必至。セレイナは日本で活動中、ナイはアメリカ在住と距離は離れているが、セレイナとナイの今後の活動には要注目だ。

◆『クイック・ジャパン』vol.144(2019年6月26日発売/太田出版)

【関連リンク】
クイック・ジャパンvol.144

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。

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