エロマンガを通じて表現の自由と規制を考える講演会 稀見理都氏が登壇

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『エロマンガ表現史』(太田出版)の著者の稀見理都(きみ・りと)氏が、エロマンガの歴史と最新事例、表現の自由と規制、創造性や可能性について語る講演会、『「エロマンガ表現史」出張版講座』が、12月21日(土)に東京都新宿区の太田出版にて開催される。

稀見氏は、美少女コミック研究家、インタビュアー、ライター。日本マンガ学会に所属し、『増補エロマンガ・スタディーズ』(永山薫、ちくま文庫)の監修や、『いちきゅーきゅーぺけ』(甘詰留太、白泉社)のエロマンガ時代考証を担当している。企画「エロまんがとSF」では第24回暗黒星雲賞を受賞した。

2017年に発売された『エロマンガ表現史』は、独特の言語感覚が発揮・要求されるエロマンガの表現の特殊性について、その歴史を丹念にたどったものだ。同書は全8章で構成されており、「『おっぱい表現』の変遷史」「『乳首残像』の誕生と拡散」「『アヘ顔』の系譜」「『くぱぁ、らめぇ』の音響史」など、その内容はまさに唯一無二。エロマンガに登場するオリジナリティ溢れる表現がいつ発明され、進化し、共通言語化したのかについて探っている。

講演会は、10月に予定されていたものが、台風の影響によって順延されたものだ。当日は、エロマンガが超えなくてはいけない壁=規制について考察。稀見氏は、

〈エロマンガ表現の最大の障壁=「規制」。しかし一方で、エロマンガ表現を一番進化させてきたのもまた「規制」であると言えます〉

とコメントしており、規制の歴史の推移と最新事例を軸に、そこから見えてくる日本文化のメンタリティや倫理観、そしてエロマンガにおける創造性や可能性について考えていく。

『「エロマンガ表現史」出張版・「表現と規制」のねじれた平行線』は2019年12月21日(土)、太田出版 会議室(新宿区愛住町22 第3山田ビル4F)にて開催。開場15:30、開始16:00、終了予定18:00。定員は先着25名(定員になり次第、締め切り)。入場料は大人1500円、学生1000円(飲み物付。学生は学生証の提示が必要)。

【関連リンク】
エロマンガ表現史-太田出版
【12月21日開催】稀見理都「エロマンガ表現史」講座 参加者募集!

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。

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