コレサワ 新作ミニアルバムはなぜ「失恋」がテーマ?

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キラキラした恋愛を綴った歌詞で10~20代の女性から圧倒的な支持を集めるシンガー・ソングライターのコレサワが、1年4か月ぶりのミニアルバム『失恋スクラップ』を1月15日にリリースした。これまで自らの体験を綴った(と思われる)歌詞が多かったコレサワだが、今回のミニアルバムは「失恋」。これについては「察して下さい(笑)」と語る彼女だが、当初からこういうコンセプトでいこうと決めていたのだろうか? 2019年12月26日発売の『クイック・ジャパン』vol.147で、コレサワはこう語っている。

「今までのアルバムタイトルが『コレカラー』『コレでしょ』ときたので『コレ〇〇』が義務みたいになるのも嫌でやめました。今回の失恋というテーマは、アルバムに入れる3曲ができたときに『あ、これ失恋ばっかりだな』って気づいたんです。なので、失恋でいこうと決めて。

今回は、普段は忘れてしまうような感情も忘れずにキャッチできたという感覚がありました。私の場合は、そういう感情をいつもキャッチしたくて、手をお皿にして感情が降ってくるのを待っているんです。だからもちろんなにもできない時期もあるんですよね。でも今回はすんなり7曲作ることができました」

タイトル内の「スクラップ」という単語には、「壊して粉々にする」という意味もあり、「失恋にぴったり」というコレサワ。自分が実際に失恋した場合には、お決まりの対処法があるという。

「私の場合は部屋をまず暗くします(笑)。雰囲気から入るタイプなんです。友だちに電話をしたりもするけど、とにかく寝る。その間は何も考えないで済むので。で、すぐに次の好きな人を見つける! 芸能人でもいいし、よく行くお店の店員さんでもいい。とにかく好きな人だと思い込ませる。恋愛の傷は恋愛で埋めていきます。だから立ち直りは早いですよ」

高校生の時には、彼氏と殴り合いをするほど強烈な失恋をしたこともあるというコレサワ。素敵な恋愛と、心に大きな傷を負う失恋は表裏一体だが、失恋がテーマの今回のアルバムを、どんなふうに聴いてもらいたいのだろうか?

「失恋したばかりの人にとっては、落ち込みに拍車をかけてしまうかもしれません。でも、うんと泣きたいときに聴ける曲があってもいいと思っていて、その選択肢のひとつになれたらいいですね。

今回はいろいろなアレンジャーさんに入っていただいたので、曲調もさまざまです。失恋してつらい気持ちを乗り越えて、誰かに明るく話せるようになったときに、カラオケで歌えそうなアップテンポの曲もあります。もしかしたら恋をしたことがない人にとっては恋愛をしたような気持ちになれるかもしれない。みんなセンチメンタルな気持ちが好きだと思うので、日常にそういうしょっぱい、恋する気持ちをお届けできたらいいなと思いますね」

3月から6月にかけては全国14か所でのワンマンツアーも決定。ミニアルバムをリリースして、また一歩成長した彼女は、これからも素敵な曲を世に送り出してくれそうだ。

◆『クイック・ジャパン』vol.147(2019年12月26日発売/太田出版)

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クイックジャパン147-太田出版

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※この記事は、「太田出版ケトルニュース」に当時掲載した内容を当サイトに移設したものです。

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