1994年に発売されたプレイステーション(PS)は昨年12月に発売25周年を迎え、2020年度中にPS5の発売が予定されています。これまで数え切れないほどたくさんのゲームを送り出してきたPSですが、“史上最高のソフト”はどれなのでしょう? 『ケトルVOL.51』は著名人へのアンケートを実施。お笑いコンビ「スピードワゴン」の小沢一敬さんは、『ドラゴンクエストキャラクターズ トルネコの大冒険2 不思議のダンジョン』をあげています。
「費やした時間じゃなく、死ぬほどハマったソフトは何?って聞かれたら、ダンジョン探索型RPGを代表するトルネコシリーズだね。そのなかでも記憶に残っているのは『トルネコの大冒険2 不思議のダンジョン』。たしか1999年にプレステで発売されたんだけど、なんで覚えているかっていうと、それは俺が上京してきた年だから。当時は暇だったから、家でずっとやっていたゲームなんだよ。しかもその時期はトルネコだけを、ひたすらね。もう永遠にやっていたと思う」(小沢さん)
当時について、「2のことを思い出すたびに考えるのは、若い頃は時間が有り余っていたんだなってこと(笑)」と、振り返る小沢さん。ゲーム以外の記憶が思い浮かぶのはBiSHのセントチヒロ・チッチさんも同じで、『アークラザラッドII』は家族の触れ合いを生んだそうです。
「放課後、家に帰ってはゲームをやって、苦戦した時は近所のBOOKOFF に行って攻略本を読んだり、父と攻略会議をしたり。普段はあまのじゃくで、あんまり父に甘えることがなかったのに、ゲームをやっていると友達みたいによく話せて……アークザラッドシリーズの話をしている時は、いつも楽しかったです。その意味でも、ちょっと特別なゲームかもしれません」(セントチヒロ・チッチさん)
幼少期から子役として活躍し、女優・声優として活躍する美山加恋さんは、ストーリーや音楽が大事。『キングダム ハーツ HD1.5+2.5リミックス』を選んだ理由も女優らしいものでした。
「ゲーム内の物語が、オリジナルを混ぜつつ、ディズニー映画の内容に沿って展開されていく。それを観ているだけでももちろん楽しいのですが、何よりも様々なキャラクターが登場して、見応え抜群。ディズニーが好きで興味があったゲームですが、改めて『あのキャラたちの勇姿を見たい!』と思いプレイし始めたら、ハマりましたね。
(中略)。また、ゲーム中に流れる音楽にもテンションが上がる! かっこよくてクセになるので、サウンドトラックをダウンロードして、生活の中でも聴くようになっていました。流れてきた音楽を聴くと自然に『あっ、あの場面だ!』と映像が頭に浮かぶので、改めて感動したりする。『キングダムハーツ』はそんな作品です」(美山さん)
一方、初めてやったゲームが強い印象となっているのは、「アップアップガールズ(仮)」の新井愛瞳さん。幼稚園の年長から小学校低学年にかけてハマったのは、『ミニモニ。ステップぴょんぴょんぴょん♪』でした。
「当時はモーニング娘。から派生したアイドルユニットのミニモニ。が大流行していて、私も真似っこしたり、グッズやなりきりセットを買ってもらったりするほど大大大好きでした。それを知った母方の叔父が買ってくれたのが、プレイステーションのソフト『ミニモニ。 ステップぴょんぴょんぴょん♪』だったのです。すごく嬉しくて、叔父の家で毎回プレイしてました。まだ幼少期だったのもあり、叔父や祖母に会いに行くというよりも、ミニモニ。のゲームをやりに行くという感覚だったと思います(笑)」(新井さん)
ゲームが目当てで誰かの家に行くというのは、子供だけでなく大人でもあること。RAW RIDERさんは、ゲームとの出会いが創作の大きなヒントになったそうです。そのきっかけとなったのは、『R4 -RIDGE RACER TYPE 4-』でした。
「何より、音楽が素晴らしかった。リッジレーサーシリーズはロッテルダムテクノやガバなど初期から海外のダンスミュージックを積極的に取り入れていましたが、本作ではさらに、歌モノのハウスミュージックなども取り入れており、サウンドトラック盤も素晴らしい出来です。また、ラストムービーは全ハードの中でもトップクラス! ハードの限界を突破するハイクオリティなグラフィックで、流線形に流れるテールランプなど革新的な映像表現が衝撃的でした。
でもなんといっても惹かれたのは、選択した各チーム内で起こる人間ドラマ。レースゲームでありながら、レースごとにライバルとの戦いや親子の確執など様々な要素が絡んでいき、それがレースの結果に反映されながらドラマチックなエンディングを迎える。こんなゲームは、後にも先にも『R4』だけだと思います」(RAM RIDERさん)
全員が大ヒットゲームをあげたわけでなく、ゲーム以外の思い出が介在していくるのも興味深いところ。あなたの「PS史上最高のソフト」は何ですか?
◆ケトルVOL.51(2019年12月17日発売)
【関連リンク】
・ケトル VOL.51-太田出版
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